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コロナと妊婦 母子の命守る医療体制を築け

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 新型コロナウイルスに感染した妊婦が十分な治療を受けられず、生まれた子が亡くなる事態を繰り返してはならない。母子の命を守れるよう、医療体制を整えることが重要だ。

 千葉県柏市で先月、コロナに感染した30歳代の妊婦が自宅で早産し、新生児が死亡した。おなかの張りや出血を訴え、保健所や産科のかかりつけ医らが搬送先を探したが、9医療機関に断られ、入院できなかったという。

 三重県では、感染した夫の濃厚接触者になった20歳代の妊婦が、PCR検査を受けていないとして産婦人科で診察を拒否され、その後、流産していた。

 妊婦は、特に妊娠後期に感染すると、重症化や早産の危険が高まるとされる。保健所は、妊婦のコロナ感染が判明したら、速やかにかかりつけの産婦人科医に連絡し、かかりつけ医が妊婦の状況を把握することが大事だ。

 規模の小さい産婦人科の診療所では、建物の構造上、一般の妊婦と動線を分けるのが難しく、感染した妊婦を直接診察できないことが多い。そのため、埼玉県産婦人科医会は、感染した妊婦へのオンライン診療を開始した。

 京都府では、産婦人科医が内科医と協力して、感染した妊婦の自宅に往診している。大学病院から救急車を借り、診療所の駐車場で診察もしている。各地の産婦人科医は知恵を絞り、感染した妊婦の対応にあたってほしい。

 政府は、コロナ診療に加え、早産などの急変にも同時に対応できる病床の拡充に努めることが急務である。かかりつけ医が異変を察知したら、すぐに入院できるようにしてもらいたい。

 各都道府県は、搬送先が見つからない場合に備え、近隣の自治体との間で広域搬送の手はずを整えておくべきだ。そのためには、感染した妊婦の地域内の受け入れ状況を把握しておく必要がある。

 米疾病対策センターは、ワクチン接種を受けた約2500人の妊婦のデータを分析した。その結果、接種で流産のリスクが高まることはないとし、接種の是非についての見解を「個人の判断による」から「推奨する」に切り替えた。

 日本でも妊婦が確実に接種を受けられるようにしてほしい。妊婦の感染を防ぐため、同居する家族の接種を進めることも大切だ。

 コロナの感染拡大で、うつ状態が疑われる妊婦は平常時の3倍に上っているとの調査もある。周囲は妊婦の不安感にも配慮し、心身の健康を支えたい。

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2381954 0 社説 2021/09/21 05:00:00 2021/09/21 05:00:00

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