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ロシア下院選 プーチン支配の道具と化した

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 自由で公正な選挙が行われたとは到底認められない。ロシアのプーチン大統領が長期支配を正当化し、政権基盤をさらに強固にする道具として使われただけではないか。

 ロシア下院選(定数450)が行われ、プーチン政権の与党「統一ロシア」が圧勝した。改選前の334議席には届かないものの、単独で憲法改正が可能な300議席以上を確保したという。

 与党の勝利は選挙前から明白だった。政権側が批判勢力に対して、なりふり構わぬ弾圧を行い、対立候補が排除されたからだ。

 反政権運動指導者のナワリヌイ氏は収監が続いている。側近や支持者は、関連する団体が「過激派組織」に指定され、出馬できなかった。政権に批判的な人物の立候補も広く制限された。

 ネットを通じて与党以外の候補への投票を呼びかけるナワリヌイ氏の運動も抑え込まれた。独立系メディアは「外国の手先」と認定され、報道を封じられている。

 与党以外で議席を獲得した共産党などは、プーチン体制の存続を容認する「体制内野党」とみなされている。下院はこれまでも憲法改正を通じてプーチン氏の長期続投や反対派弾圧を可能にし、体制を支える機関と化している。

 法律の制定や首相人事の承認などを通じて大統領の権力をチェックする下院本来の役割は、とうに失われていたと言えよう。

 プーチン氏は2024年に任期が切れた後も求心力を維持し、「終身支配」体制を構築する環境を整えることには成功した。だが、選挙結果に表れない国民の不満に目を向けるべきだろう。

 選挙前、与党の支持率は3割に満たない過去最低の水準が続いていた。プーチン氏の支持率もかつての8割から6割まで下がっている。長期政権下の 閉塞へいそく 感や経済低迷に対する不満は、散発的な抗議デモに示されている。

 政権側は選挙に先立ち、年金受給者や軍・治安関係者に一時金を支給した。ばらまき政策を打ち出さなければ、支持低下に歯止めをかけられないというプーチン氏の危機感の表れとも言える。

 プーチン政権は日本に対し、第2次大戦時の「戦争責任」追及や北方領土の不法占拠を正当化する主張を強めている。プーチン氏は「強いロシア」を国民にアピールするため、対外強硬姿勢をエスカレートさせているのだろう。

 日本はプーチン氏に主導権を握られないよう明確に反論し、警戒を強めねばなるまい。

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2385671 0 社説 2021/09/22 05:00:00 2021/09/22 05:00:00

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