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ミャンマー情勢 無関心は軍統治の容認になる

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 ミャンマー軍が強硬姿勢を改めず、統治の既成事実化を進めている。国際社会は事態を放置してはならない。

 軍は2月のクーデターによる権力掌握の正当性を一貫して主張し、それまで政権を担っていた民主派勢力への弾圧を続けている。民主派政権を率いていたアウン・サン・スー・チー氏は拘束されたままだ。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は特使を派遣し、軍と民主派の対話を仲介する構えだが、軍は特使とスー・チー氏の接触を拒み、派遣は実現していない。

 民主派を政治から完全に排除し、独裁体制を強化しようとする軍の姿勢の表れと言える。

 ASEAN側はいらだちを強め、10月末の首脳会議にミャンマー軍トップを受け入れないことを決めた。それでも、軍が統治への自信を深めているなかでは、大きな圧力にならないだろう。

 民主派勢力は9月、「自衛のため」として、軍に対する武力闘争を宣言したが、戦力の差は歴然としている。軍にとってはむしろ、民主派への弾圧を強める口実になるのではないか。

 民主派の幹部は、国際社会の軍への圧力が効果を上げていない状況で、武装蜂起は「必要に迫られた行動だ」と説明している。世界の目がアフガニスタン情勢に向けられ、ミャンマーへの関心が薄まっていることは否定できない。

 ミャンマーの国民の状況は悪化している。多くの市民が戦闘に巻き込まれ、家を失って避難した人は20万人を超えているとされる。軍はインターネット遮断などの情報統制をしており、実態はより深刻な可能性がある。

 政変後の外国投資の大幅減や通貨暴落は、生活必需品の高騰と失業者の増加を招いている。国際社会が介入し、人道危機を食い止められるかどうかが問われよう。

 軍を支援している中国とロシアの責任は大きい。両国は国連安全保障理事会でも軍に圧力を加えることに反対している。難民の大量流出や内戦の懸念を踏まえれば、「内政不干渉」を理由に手をこまねいていることは許されない。

 先進7か国(G7)は、ASEANによる仲介外交に任せるだけでなく、主体的に動くべきだ。日米欧が連携を強め、中露にも働きかけながら、軍に行動の変化を促す必要がある。

 日本は軍とのパイプを強調するのなら、「懸念」表明にとどまらず、自制を導く強いメッセージを伝えねばなるまい。

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2450199 0 社説 2021/10/18 05:00:00 2021/10/18 05:00:00

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