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マイナカード 保険証利用をどう増やすか

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 マイナンバーカードを健康保険証として使える新システムの本格運用が始まった。ただ、準備を整えた医療機関は一部にとどまっている。これでは利用促進は期待できまい。

 マイナンバーカードには、本人確認ができる電子情報が入っている。政府はカードを行政のデジタル化の鍵と位置づけ、2022年度末までに大半の国民が持つことを目指している。

 所定の登録をすれば、カードが保険証代わりになる。一体化は普及策の柱だ。生活に密着した場でカード活用の機会を増やし、取得を促す方向性は理解できる。

 既存の保険証も引き続き使えるが、カードを利用すれば、就職や結婚の際に保険証を作り直す必要がなくなる。ネット上での医療費の確認や、確定申告の手続きの簡便化といった利点もある。

 患者が同意すれば、医師や薬剤師は過去に処方された薬の情報を確認し、診療に生かせるという。患者と医療機関双方が無駄な手間を省くことが期待できる。

 問題は、現場の準備が追いついていないことだ。

 カードを保険証として利用できる医療機関は1割に満たない。利用に必要なカード読み取り機を政府は無償で提供しているが、申し込んだ医療施設は6割弱にとどまり、配布も遅れているという。

 導入に消極的な施設からは「多くの人の利用はまだ見込めない」という声が出ている。確かにカード交付率は人口の約4割と伸び悩んでいる。取得者の中で保険証利用を登録した人は1割程度だ。

 医療機関が未整備では患者はカードを使えず、医療機関側は利用者が少ないとみて整備を先送りする。双方が様子見をしている負の循環を断ち切るため、政府は医療現場に対応を促すとともに、カード普及を急がねばならない。

 政府は今後、カードと運転免許証の一体化も進める方針だ。カードを持ち歩かずにすむよう、本人確認機能のスマートフォンへの搭載も検討している。

 カード取得が任意である以上、普及の目的を国民が理解しなければ事態は改善されまい。

 人口減が進む中、国や自治体が行政機能を維持するには、紙を基にした煩雑な手続きをカードの活用でデジタル化し、作業量を減らすことが不可欠である。

 コロナ禍の特別定額給付金申請に伴う混乱は、その重要性を示したはずだ。政府は個人情報の保護策も含めてカードの意義を丁寧に説明する必要がある。

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2458775 0 社説 2021/10/21 05:00:00 2021/10/21 05:00:00

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