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北SLBM発射 政府は危機管理を再点検せよ

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 北朝鮮が国際社会の批判に逆らって、核の運搬手段となるミサイルの多様化を推進する姿勢が改めて明確になった。

 政府は、深刻化する脅威を直視し、対応を強めなければならない。

 北朝鮮が、新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行ったと発表した。19日に北朝鮮東部から発射され、変則軌道を描き、日本海に落下したミサイルを指しているとみられる。

 北朝鮮は2015年頃に、水中の施設を使ったSLBMの試射を始めた。今回は、潜水艦から発射したと主張している。新たな制御・誘導技術を導入したという。ミサイルの小型化や性能の向上が進んだ可能性がある。

 実戦配備されれば、北朝鮮の陸上の戦力が壊滅しても、潜水艦からの報復能力が残ることになる。米国などからの攻撃を 牽制けんせい する思惑があるのだろう。

 北朝鮮は他にも、長距離巡航ミサイルなどの発射を9月から相次いで行っている。

 核兵器の強化と多様化で米国の軍事力に対抗する力を誇示し、対米交渉を有利に進めようとする北朝鮮の戦略に変化は見られない。金正恩朝鮮労働党総書記は「無敵の軍事力を保有することは最重要政策だ」と強調している。

 北朝鮮の核兵器開発は国連安全保障理事会決議に違反している。これ以上、放置は許されない。

 安保理は、北朝鮮の9月以降のミサイル発射について、非難声明すら出せなかった。圧力策を妨害する中国とロシアの姿勢が北朝鮮を増長させたのではないか。

 米英仏中露の安保理常任理事国は結束し、北朝鮮に厳しい措置をとらなければならない。

 北朝鮮政策を担当する日米韓3か国の高官はワシントンで、今回の発射に関する情報を共有した。緊密に連携し、北朝鮮への圧力強化を図ることが重要だ。

 岸田首相は、北朝鮮が核・ミサイル関連技術を著しく進展させているとの認識を示し、「わが国と地域の安全保障にとって見過ごすことができない」と述べた。

 抑止力強化に向け、反撃能力の保有も念頭に、ミサイルを阻止する体制を整備する必要がある。

 発射の際、岸田首相と松野官房長官は共に、衆院選の運動で東京を離れていた。危機管理を率いるトップが2人とも首相官邸に不在という緊張感の薄さは問題だ。

 大地震などの災害も含め、不測の事態はいつでも起こりうる。政府は態勢を再点検すべきだ。

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2458771 0 社説 2021/10/21 05:00:00 2021/10/21 05:00:00

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