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中国経済減速 強権的な手法が招いたのか

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 中国経済の減速が鮮明になっている。中国経済の動揺は日本を始め世界に大きな影響を与える。景気に配慮した慎重な政策運営に期待したい。

 中国の今年7~9月期の実質国内総生産(GDP)は、前年同期比4・9%増となり、4~6月期の7・9%増を大きく下回った。前期比の年率換算では、0・8%増程度にとどまっている。

 要因の一つに、電力不足による生産の停滞が挙げられている。

 世界的な脱炭素の流れを受け、中国政府がエネルギー消費の削減目標を達成するよう地方政府に迫ったという。その意向に従った地方政府が一気に電力供給を絞り、工場の生産停止が相次いだ。

 電力の約6割を賄っている石炭火力発電所が、石炭価格の高騰による採算悪化で発電を抑制したことが追い打ちをかけた。

 電力の安定的な供給は、経済の基盤である。「世界の工場」とも言われる中国で生産が滞れば、世界に波及する。混乱を早期に抑止することが重要だ。

 中国政府による不動産業界への締め付けも、景気に打撃を与えている。不動産大手の中国恒大集団は経営危機に追い込まれた。

 中国経済は不動産に過度に依存しており、関連産業がGDPの約3割を占めているとされる。不動産投資の拡大で価格が大幅に上昇し、庶民の住宅購入が難しくなった。それが格差を広げたとして、社会問題化している。

 習近平政権は、来年の共産党大会に向けて、全国民を豊かにする「共同富裕」を掲げている。その一環で、不動産融資の規制強化などにより、高騰した不動産価格の沈静化を図っているという。

 格差を是正することは、経済の健全な発展に必要だが、性急に実行すれば、不動産価格の急落や消費者心理の冷え込みで経済を失速させかねない。

 習政権は昨年来、急成長した国内の巨大IT企業に対する規制を強めてきた。今年7月には、経済格差が教育格差につながっているとして、小中学生が通う塾の規制に乗り出した。そのため、塾の閉鎖が続出しているという。

 唐突なルール変更や強権的な手法が目立っており、それらが混乱を広げ、経済成長を妨げている可能性があることを中国政府は自覚しなければならない。

 中国経済は、10~12月期も減速するとの見方が多い。習政権は、「共同富裕」の目標実現と経済の安定成長を両立させるという困難な課題に直面している。

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2464496 0 社説 2021/10/23 05:00:00 2021/10/23 05:00:00

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