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成長戦略 経済再生への展望がほしい

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 人口が減少する中で、日本経済を再生に導くには成長戦略の強化が欠かせないが、選挙戦での論戦は低調だ。分配という名の「バラマキ」ばかりでは展望は開けない。

 安倍政権の経済政策であるアベノミクスは、大胆な金融緩和と機動的な財政出動で株高や企業業績の改善に一定の効果を上げた。しかし、「第3の矢」と位置づけた成長戦略は成果が乏しい。

 民間の投資促進や、産業振興による輸出増などで経済の規模を広げるのが成長戦略で、海外からの投資呼び込みも含まれる。

 過去には、訪日外国人客の誘致が成功事例だったが、コロナ禍で当面、回復が見込めない。人工知能(AI)の活用や社会のデジタル化などでは世界で出遅れている。

 日本の経済の実力を示す潜在成長率は0%台に低迷したままで、先進国で最低水準だ。戦略の抜本的な立て直しが不可欠である。

 岸田首相は「成長と分配の好循環」を掲げ、「まずは成長」と訴えている。ただ、自民党が公約に列挙した先端科学技術分野への投資などは、従来の延長線上のものが目立ち、新味に欠ける。

 分配では、賃上げに積極的な企業に税制支援を行うというが、効果は不透明だ。成長への期待がなければ、企業は恒久的な負担増となる賃上げに踏み切りにくい。

 一方、立憲民主党は「分配なくして成長なし」と唱え、分配を成長の出発点にするという。所得税、消費税の時限的な減税や給付金の支給を実施するとしている。

 だが、一時的な減税が持続的な成長につながるだろうか。税率を元に戻す際には、反動で景気を冷やすのではないか。給付金も貯蓄に回る可能性が高い。

 財源の詳細を明らかにしていないのも問題だ。富裕層や大企業への増税で賄うというなら、時期や規模に言及すべきだ。そうした措置は、経済の活力を損なう面もあることを認識する必要がある。

 各党が成長戦略の具体策をもっと明確に示し、企業の内部留保を新事業や人材への投資に回すよう促していかねばならない。

 有望な分野を見極めて、そこに人材が移っていくような施策が大切だ。中小企業のIT化支援による生産性の底上げも望まれる。

 AIなどの先端技術を社会の発展にどう生かすか、そのビジョンが重要だ。環太平洋経済連携協定(TPP)の拡大など、通商戦略も日本の成長の鍵となろう。

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2475730 0 社説 2021/10/28 05:00:00 2021/10/28 05:00:00

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