日米韓外相会談 北朝鮮抑止へ安保協力進めよ

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 北朝鮮のミサイル発射は、日米韓にとって共通の脅威だ。抑止力を強化するための方策を、3か国が協力して具体的に進めていく必要がある。

 日米韓外相会談が、米ハワイで開かれた。3か国外相は共同で記者会見し、相次ぐ北朝鮮のミサイル発射を非難した。

 外相レベルでは5年ぶりとなる共同声明をまとめた。北朝鮮に対処するための安全保障協力の拡大や、中国の覇権主義的な行動を念頭に、ルールに基づく国際秩序の確保を図ることで一致した。

 日米韓3か国の協調は近年、元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)への賠償を命じた韓国最高裁判決などをめぐって停滞してきた。

 こうした対立が続く中でも、地域の安定に向けて、3か国が連携を強化する方針を確認したことは、前進と言えよう。

 北朝鮮は1月、極超音速型とされるものを含め、ミサイルを7回発射した。2018年に中止を表明した核実験と大陸間弾道ミサイル発射の再開も示唆している。

 北朝鮮が暴発しないように、日米韓がともに抑止力や対処力を高めていくことが急務である。

 3か国がそれぞれ単独でレーダーを運用していては、北朝鮮のミサイルの飛行経路などを把握できない恐れがある。データを迅速に共有できれば、ミサイル防衛の能力向上につながろう。

 有事に際しての韓国からの邦人退避が課題になっているが、韓国側が自衛隊受け入れに難色を示し、効果的な計画が策定できていないとされる。

 これら安保上の課題について、3か国の防衛当局間で詳細に検討していかなければならない。

 共同声明では、北朝鮮に、挑発行為の停止と非核化協議への復帰を迫った。北朝鮮の外貨獲得の手段とされる石炭の貿易禁止など、国連安全保障理事会制裁決議を完全に履行するよう、国際社会に対しても改めて要請した。

 安保理は現在、中国とロシアの反対により、ミサイル発射に非難声明すら出せずにいる。日米韓が一致して中露に働きかけるなど、戦略的な外交を展開したい。

 日米韓は「自由で開かれたインド太平洋」の推進で合意し、台湾海峡の平和と安定の重要性も声明に明記した。対中政策で足並みをそろえたのは妥当である。

 林外相は、韓国外相と個別に会談し、元徴用工問題などへの適切な対応を求めた。日韓関係の本格的な改善には、懸案の解決に向けた韓国側の行動が不可欠だ。

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2759911 0 社説 2022/02/15 05:00:00 2022/02/15 05:00:00

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