コロナ水際対策 検査体制整え入国緩和進めよ

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 国際的にみても異例なほど厳格な水際対策を続けていると、経済や社会活動が停滞しかねない。十分な感染対策を講じつつ、海外との往来再開を進めるべきだ。

 政府は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の流行を受けて実施している水際対策を緩和すると発表した。外国人の新規入国を原則停止してきた対応を改め、3月からビジネス関係者や留学生らの入国を認めるという。

 1日あたりの入国者数の上限を当面、3500人程度から5000人程度に引き上げ、外国人の新規入国を増やす。

 水際対策の強化は初期段階で、オミクロン株の流入を遅らせることに効果があった。だが、国内でも流行が広がり、各国が相次ぎ入国再開に踏み切った今では弊害が目立つ。緩和は妥当な判断で、今後も段階的に拡大してほしい。

 昨年、外国人の入国者数は前年比で92%も減った。経済界は「海外とのビジネスが滞る」と強く見直しを求めていた。

 在留資格の事前認定を受けながら、来日できない留学生は昨年末時点で15万人に上り、行き先を別の国に変更した人もいる。留学は日本への理解を深め、世界に発信してもらう好機である。そうした機会が失われる影響は大きい。

 ただ、1500人程度の増加で、新年度からの入学を希望する留学生に対応できるのだろうか。

 受け入れ先の大学が入国後に健康観察を行う宿泊施設を用意できる場合などは、入国を認める学生数を増やすことはできないか。留学希望者が不利益を被ることがないように配慮したい。

 昨年、一時的に入国制限が緩和された際には、事務手続きが煩雑で制度が使いづらいとの指摘があった。簡素化し、迅速に対応できるようにする必要がある。

 もとより、入国制限の緩和を機に国内の感染状況が再び悪化することがあってはならない。空港検疫での検査を充実させ、陽性者を確実に隔離できる体制を整えることが大前提となる。

 今回の緩和措置で、検査での陰性確認やワクチンの追加接種を条件に、これまで7日間だった待機期間が3日間に短縮されたり、免除されたりする。

 受け入れ先の企業や学校は、入国者と緊密に連絡を取り、症状が出たらすぐに医療機関を受診できるようにしてもらいたい。

 一律に入国を制限するのでなく、柔軟な対応で社会を日常に戻していくことが大切だ。

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2769708 0 社説 2022/02/18 05:00:00 2022/02/18 05:00:00

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