[統一選2019]4県 保守分裂の構図…11知事選告示

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出陣式で候補者と共に気勢を上げる支持者ら(21日午前、福岡市で)=秋月正樹撮影
出陣式で候補者と共に気勢を上げる支持者ら(21日午前、福岡市で)=秋月正樹撮影

 第19回統一地方選の幕開けとして21日に告示された知事選は、11道府県で行われる。福井、島根、徳島、福岡の4県は保守分裂の構図で、「与野党対決型」は北海道のみとなった。大阪では「都構想」を巡る激しい戦いが予想される。投開票は4月7日。知事選の構図は次の通り。(敬称略)

北海道 16年ぶり新人対決

 鈴木と石川の一騎打ち。現職の高橋はるみ知事が夏の参院選に出馬するため、16年ぶりに新人同士の戦いとなった。全国唯一の「与野党対決型」で、参院選の前哨戦としても注目される。

 鈴木は自民、公明の集会や各地の首長、業界団体を回り、保守層の支持固めに力を入れる。遊説では過疎地での行政経験や安倍内閣との近さを訴える。

 石川は、母校の函館ラ・サール高校のOB人脈を活用して全道に支持を広げる。鉄道の廃線やカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に反対する。

 【神奈川】3選を目指す黒岩を自民、国民民主、公明の各党が推薦する。黒岩は経済活性化など2期8年の実績や、健康長寿社会への取り組みを訴える。共産党推薦の岸は、県内の米軍基地撤去や中学校給食の全県実施を主張する。立憲民主党は両候補とも支援しない。

 【三重】3選を目指す現職の鈴木英と、新人の鈴木加による一騎打ちで、前回同様の構図となった。鈴木英は、国と連携した防災・減災対策のほか、医療・健康施策の充実を強調する。鈴木加は、福祉医療費の窓口無料化拡大など県政の転換を訴える。

 【奈良】4選を目指す荒井に前川、川島が挑む。荒井は自民、国民、公明各党の県組織レベルでの推薦を受け、リニア駅の実現や観光振興などを訴える。前川は荒井の大型開発事業を批判し、無党派層への浸透を狙う。川島は荒井の政治手法を批判する。

 【鳥取】平井県政の実績に対する評価や人口減少対策が主な争点。4選を目指す平井は立民の党本部、自民、国民、公明各党の県組織から推薦を受け、観光や農業振興を訴える。

 これに挑むのは福住ら2人。共産党が推す福住は福祉充実を掲げて支持拡大を目指す。

 【島根】自民党の推薦を争った3人がいずれも立候補し、44年ぶりの保守分裂選挙となった。公明党は自主投票を決めた。

 党推薦を得た大庭は県選出国会議員の支援を受け、官僚時代に実績を積んだ防災や危機管理の充実などを訴える。丸山は半数を超える自民県議に加え、立民、国民両党の県議らから党派を超えた応援を受け、人口減対策などを主張する。一部の自民支部の推薦を受ける島田は地方自治経験をアピールしている。

 山崎は島根原発2号機の再稼働反対を訴え、女性を中心に浸透を図る。

 【徳島】5選を目指す飯泉は自民、公明両党の県組織から推薦を得た。防災・減災事業の推進とともに、財政健全化の両立を図ってきた実績などをアピールする。

 前県議で自民党会派に所属していた岸本は、組織の推薦を得られなかった。しかし、地元選出の後藤田正純衆院議員が支持を表明しており、地盤としている徳島市を中心に自民党支持者ら保守層の切り崩しを狙う。

 前小松島市議で、共産党公認の天羽は、飯泉の多選を批判し、学校給食の無償化などを訴え、無党派層への浸透を狙う。

福井 現職に自系と共産挑む

 5選を目指す西川は一部の自民党県議、連合福井、地元経済界に加え、立民、国民、社民の各党県連から支援を受ける。北陸新幹線の県内延伸に伴うまちづくりや大阪延伸の早期着工を訴える。

 多選を批判して自民党県連の執行部が擁立した杉本は、同党本部の推薦が決まった。日本維新の会の県組織、県内JAグループの政治組織の推薦も受け、農林水産業の活性化を訴える。県内の原子力発電所のあり方など主な政策で、西川と杉本に大きな違いはない。

 共産党公認の金元は原発廃炉など独自政策を訴える。

大阪 市長とダブル選

 大阪市を廃止して特別区に再編する「大阪都構想」の行き詰まりから、知事と市長が任期途中に辞職表明した。市長選とダブルで行われ、都構想の是非が最大の争点。推進派で大阪維新の会の吉村は、市長として2025年大阪・関西万博の誘致に成功した実績を強調。行財政改革を進めた維新代表の松井一郎知事の府政継承を訴える。

 都構想反対派の自民と公明府本部が推薦する小西は、副知事として府政を運営した安定感をアピール。「都構想に終止符を打つ」と訴え、ダブル選を仕掛けた維新の政治手法も批判する。

福岡 保守層奪い合い

 3選を目指す小川と自民党推薦の武内が保守層を奪い合う「保守分裂」の構図。

 小川は2期8年の実績や2017、18年の豪雨災害からの復興を訴える。武田良太衆院議員ら国会議員6人が支持を表明した。公明党の支持母体の創価学会や、連合福岡も支援する。

 小川を支えてきた麻生副総理兼財務相だが、16年の衆院福岡6区補選を境に関係が悪化。安倍首相に働きかけ、武内への推薦を取り付けた。武内は福祉関連産業の育成をアピールする。

 篠田は福祉の充実などを主張している。

 【大分】5選を目指す広瀬と、山下の事実上の一騎打ちの構図になった。広瀬県政4期16年の評価が最大の争点となる。広瀬は前回に続き自民、公明両党の県組織の推薦を受ける。「県民党」を掲げ、連合大分の推薦も取り付けた。山下は福祉の充実を訴えている。

参院選念頭 政策に独自色

 統一地方選に向けて各党がまとめた政策集は、夏の参院選を念頭に独自色を打ち出す内容が目立った。

 自民党は経済政策「アベノミクス」の成果を強調し、賃金上昇などの効果を地方に波及させるとした。10月の消費税率10%への引き上げでは、キャッシュレス決済に伴うポイント還元などで「経済への影響を最小限に抑える」とした。憲法改正にも触れ、「国民世論を喚起し、新しい時代に即した憲法改正に向け、取り組みを強める」とした。

 立憲民主党は「困った時はお互いさま、誰も置き去りにしない社会」を目指すと表明し、「立憲主義」「原発ゼロ」の推進を議員の活動原則とした。女性議員の増加、LGBT(性的少数者)のパートナーシップ証明発行の推進などの政策も掲げた。

 国民民主党は「『新しい答え。』つくります」と銘打ち、地域社会や経済の活性化を打ち出した。乳幼児保育の全入化、労働者を正規雇用した中小企業への助成などを訴えている。

 公明党は「防災・減災・復興」「地域再生」などを柱に据え、災害時に避難所となる体育館を含めた公立小中高校へのエアコン設置推進、自治体独自の教育支援策の拡充などを示した。

 共産党は、社会保険料の引き下げ、カジノ誘致反対などを掲げた。

 日本維新の会は、地方議員の報酬・定数の2割削減や、地方議員年金復活の反対を打ち出す。自由党は綱領に掲げる「国民の生活が第一」の推進を訴えていく。希望の党は政令市の道府県議半減、「電柱ゼロ」などを主張している。社民党は「男女平等」「平和」など14分野からなる政策集をまとめた。

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501351 0 統一地方選2019 2019/03/22 05:00:00 2019/09/19 15:10:55 出陣式で候補者とともに気勢を上げる支持者ら(21日午前10時4分、福岡市中央区で)=秋月正樹撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190321-OYT1I50048-T.jpg?type=thumbnail

統一地方選挙2019 候補者

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統一地方選挙2019 日程

前半選挙
3月21日(木) 知事選告示
3月24日(日) 政令市長選告示
3月29日(金) 道府県議、政令市議選告示
4月7日(日) 知事・道府県議、政令市長・政令市議選投票
後半選挙
4月9日(火) 衆院補選(大阪12区、沖縄3区)告示
4月14日(日) 市区長・市区議選告示
4月16日(火) 町村長・町村議選告示
4月21日(日) 衆院補、市区長・市区議、町村長・町村議選投票

※区長・区議は東京都特別区。

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