「電子投票」姿消す…機器が高額、トラブル続発

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 「電子投票」を実施する自治体が今回の統一地方選からゼロとなる。全国で唯一、電子投票を続けてきた青森県六戸町が4月の町議選を機に記入投票に戻すからだ。投開票作業を正確・効率的に行おうと、2002年以降、岡山県新見市など10自治体が利用してきたが、機器が高額な上、トラブルも相次ぎ、導入は広がらなかった。

 

 電子投票は、有権者が投票所でパネルの画面に表示された候補者名にタッチして投票するシステムだ。

 01年に特例法が成立して、地方選挙で実施できるようになった。投票結果はコンピューターで集計され、職員が無効票や疑問票の精査をする必要もなくなるため、開票時間の短縮が期待された。総務省によると、実際に計25回の地方選挙で使われ、それまで開票に1~4時間半かかっていたのが、2~55分に短縮された。

 しかし、03年の岐阜県可児市議選で機械の故障が発生。スタッフの機器操作ミスも重なったことから選挙の無効訴訟に発展し、最高裁で無効が確定した。同じ年に神奈川県海老名市でも市長選・市議選でトラブルがあり、各自治体が導入に二の足を踏む結果となった。信頼性への懸念から国政選挙にも導入されなかった。

 15年以降は青森県六戸町のみで運用されていた。町では電子投票は有効だと考えていたが、17年末、町へ機器のリース元から機器の更新ができないと連絡があり、町は電子投票に関する条例を18年9月議会で休止。統一地方選に当たる4月の町議選は、記入投票のみとなる。町担当者は「導入自治体が増えず、事業の採算が合わないと伝えられた。町民には定着してきたので残念だ」と話す。

 一方、総務省は「タブレット端末などを使って、新たな電子投票制度を構築できないか、検討を進めたい」と話している。

 

投票集中 選管大わらわ…浜松 3地方選と住民投票

 6政令市長選が24日、告示された。このうち、浜松市は、29日告示の同市議選と静岡県議選に加え、行政区再編への賛否を問う住民投票も重なり、いずれも4月7日に投票が行われる。市や市選挙管理委員会は開票日に向けて準備を進める一方、市民の「住民投票の設問が分かりにくい」との批判への対応にも追われている。

 市選管は選挙と住民投票を合わせて四つの投票のために、投票箱約170箱、記載台約390台をそれぞれ追加で購入。投開票に携わる職員は、前回の統一選から約430人増やし、約3350人態勢で臨む。

 問題は、行政の効率化を目指し、現行で七つある行政区を3区に再編することへの賛否を問う住民投票の投票用紙の記述だ。

 「設問1」で、3区に再編する市の案に賛成か反対かを回答。「反対」と回答した場合のみ「設問2」に進み、市が示す再編案以外の再編について賛否を答える。分かりにくく、無効票が増える懸念がある。

 浜松市は「結果的に複雑な設問になってしまった」と認め、記入の流れを説明したチャート図を市内の全約30万世帯に配布したほか、説明会や広報誌、SNSなどを通じて回答方法の周知に努めている。

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505363 0 統一地方選2019 2019/03/25 05:00:00 2019/09/19 15:10:50

統一地方選挙2019 候補者

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統一地方選挙2019 日程

前半選挙
3月21日(木) 知事選告示
3月24日(日) 政令市長選告示
3月29日(金) 道府県議、政令市議選告示
4月7日(日) 知事・道府県議、政令市長・政令市議選投票
後半選挙
4月9日(火) 衆院補選(大阪12区、沖縄3区)告示
4月14日(日) 市区長・市区議選告示
4月16日(火) 町村長・町村議選告示
4月21日(日) 衆院補、市区長・市区議、町村長・町村議選投票

※区長・区議は東京都特別区。

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