[統一選2019]都構想かけ 背水の維新…自民 野党と包囲網

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 大阪府知事、大阪市長のダブル選が熱を帯びる中、同じ4月7日投開票の同府議選(定数88)と同市議選(同83)が29日、告示された。地域政党・大阪維新の会は大阪都構想の実現に向け、背水の「大阪春の陣」に臨む。自民党は国政で対立する立憲民主党などとダブル選では手を握り、維新包囲網を形成している。(淵上隆悠、大阪社会部 梅本寛之)

■過半数

 「大阪都構想は現在設計図ができない状況になった。知事を辞職して市長に、と覚悟をした」

 市長選に出馬した前府知事の松井一郎氏は29日、大阪市大正区の住宅街で府・市議選候補の街頭演説に駆けつけ、こう熱弁をふるった。与野党の維新包囲網を「訳のわからない野合・談合」と切り捨て、演説後は聴衆と握手を交わし、写真撮影に応じた。

 府知事選候補の吉村洋文氏もこの日、府・市議選候補と並んで「都構想にもう一度挑戦させてください」と繰り返した。ダブル選で一つでも落とせば都構想は頓挫するため、維新にとっては「党の存亡をかけた戦い」(幹部)だ。

 維新の党勢が退潮傾向にある中、松井氏らが「賭け」とも言えるダブル選を仕掛けたのは、劇場型選挙で旋風を起こし、府・市議選で住民投票の実現に必要な過半数を獲得するためだ。

 維新が矛先を向けるのが公明党だ。松井氏は29日の演説で、住民投票の実施時期をめぐる交渉決裂の経緯に触れ、「公明に約束をほごにされた」と苦々しげに語った。公明府本部幹部が出馬した府議選高槻市・三島郡選挙区(定数4)には、2人目の候補者となる「刺客」として前衆院議員を送り込んだ。

■1勝の可能性

 自民党は維新の手法を激しく批判している。

 「知事と市長が立場を入れ替えての選挙。公職を自分たちの道具にする政治手法を絶対に許してはならない」。府知事選で自民と公明府本部が推薦する元府副知事の小西禎一氏は29日、大阪府岸和田市の駅前で公明の府議選候補とともに訴えた。

 市長選候補の前市議、柳本顕氏も同日、市内各地でマイクを握り、維新の政治手法を「上から目線」と非難した。

 小西、柳本両氏は都構想反対で一致する国民民主党府連の支持や、立憲民主党府連と共産党の自主支援を受ける。過去のダブル選で自主投票だった公明が府本部推薦を出したことで、自民幹部は「1勝の可能性はある」とみる。4年前にも市長選に出馬した柳本氏は地元で知名度が高く、自民党本部はテコ入れを強めている。

■動かぬ官邸

 ただ、府連内では「首相官邸の腰が重い」との不満がくすぶる。安倍首相や菅官房長官が憲法改正での協力を念頭に、松井氏や橋下徹元大阪市長と良好な関係を築いてきたためだ。二階幹事長は25日の記者会見で、「官邸は自民党から成り立っている」と官邸に異例の苦言を呈した。

 野党との共闘も火種となっており、一部の国会議員は「保守票が逃げる。支援を辞退すべきだ」と漏らす。

 4選挙の後には、4月21日投開票の衆院大阪12区補欠選挙が控える。自民はここでも維新などと激突するため、府連幹部は「大阪の4選挙で負ければ補選にも影響する」と危機感を募らせる。

 

大阪知事選立候補者

小西 禎一 64 無新

吉村 洋文 43 諸新

大阪市長選立候補者

柳本  顕 45 無新

松井 一郎 55 諸新

  (敬称略、届け出順)

 

 ◆大阪都構想=大阪府と大阪市の関係を東京都と東京23区をモデルに見直す制度改革。維新は大阪市を廃止し、複数の特別区設置を主張している。地域政党・大阪維新の会を率いた橋下徹氏が府知事時代に打ち出した。2015年の住民投票では僅差で反対が上回り、市長だった橋下氏は政界を引退した。

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514249 0 統一地方選2019 2019/03/30 05:00:00 2019/09/19 15:10:48

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統一地方選挙2019 日程

前半選挙
3月21日(木) 知事選告示
3月24日(日) 政令市長選告示
3月29日(金) 道府県議、政令市議選告示
4月7日(日) 知事・道府県議、政令市長・政令市議選投票
後半選挙
4月9日(火) 衆院補選(大阪12区、沖縄3区)告示
4月14日(日) 市区長・市区議選告示
4月16日(火) 町村長・町村議選告示
4月21日(日) 衆院補、市区長・市区議、町村長・町村議選投票

※区長・区議は東京都特別区。

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