こまめな消毒・換気を徹底…投票所のコロナ対策

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目黒区長選の投票所では、一定の距離を保つための仕切り線をテープで示し、有権者の混雑を避けた(4月19日)
目黒区長選の投票所では、一定の距離を保つための仕切り線をテープで示し、有権者の混雑を避けた(4月19日)

 有権者1100万人以上の大型選挙となる東京都知事選が6月18日告示され、7月5日に投開票される。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を保ちつつ、都政のかじ取りを託すリーダーを決める選挙にどのように臨めばよいだろうか。

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 記事後半に、投票時に役立つQ&A

目黒区長選がモデルに

 「今後の選挙にも影響しかねないため、1人も感染者を出さないとの覚悟で臨んだ」。緊急事態宣言下の4月19日に投開票された目黒区長選(有権者約23万人)で、感染防止の対応にあたった区選挙管理委員会の担当者はそう振り返る。

 同区長選は、都選管をはじめ都内自治体の選管担当者30人以上が視察に訪れ、新型コロナ対策と効果に注目した。投票所では、透明シート越しに投票用紙を渡したり、投票に訪れた人の間隔を保つための粘着テープを床に貼ったりした。

 前例がないだけに、投開票日の直前まで有効な手立てがないか情報収集し、各投票所の担当職員らとメールで注意点を共有したという。

 区選管によると、選挙に伴うクラスター(感染集団)が発生したとの報告はない。都選管の担当者は「緊張感を持って取り組んだことが良い結果につながった。可能な対策を確実にやることが大切になる」と訴える。

都知事選で指針策定

 目黒区長選での対応を踏まえ都選管は、都知事選の投票所・開票所に向けた感染症対策のガイドライン(指針)を策定し、6月上旬、区市町村に通知した。こまめな消毒や定期的な換気を徹底するように求め、必要に応じて扇風機やサーキュレーターを設置することも助言している。

 投票記載台については、次の順番の有権者が使う前に消毒する。有権者に貸し出す鉛筆はその都度回収して、消毒後に再利用する考えだ。

 サーモグラフィーなどを使った検温については、発熱が確認された場合でも投票の権利を奪うことはできないため実施しない。自宅などで事前に検温することを求めている。

選挙運動にも影響

 大勢が集まる街頭演説や集会など選挙運動の在り方も様変わりする可能性がある。告示日の第一声では、街頭に立たずにインターネット動画で支持を求める候補者がいた。告示日前日の共同記者会見も、ウェブ会議システムを使って行われている。

 2013年の公職選挙法改正でネット選挙が解禁となり、政党や候補者は選挙期間中にウェブサイトや電子メールを利用した選挙運動ができるようになった。感染への警戒から、候補者によるネット選挙の活用がさらに増えそうだ。

 都選管が実施した17年衆院選の世論調査によると、「候補者の選定に役立った媒体」(複数回答)は、テレビ・ラジオの選挙報道が48・9%、新聞・雑誌などの選挙報道が32・8%だった。

 ホームページ・SNS(候補者・政党が作成したもののほか、まとめサイトなども含む)は10・5%だった。

 都選管の報告書はこちら

リモート投票はまだ先?

スマートフォンを使ったネット投票の実証実験。画面の指示に従って投票する流れを確認した
スマートフォンを使ったネット投票の実証実験。画面の指示に従って投票する流れを確認した

 新型コロナの感染拡大の影響で、在宅勤務などのリモートワークが定着した。選挙の投票も「リモート」でできないのだろうか。

 ネット投票はこれまで、「本当に本人の意思が反映した投票なのか分からない」との慎重な意見があり、実現までは至っていないが、投票率の低さや災害時の投票の難しさなどの観点から、国も検討を本格化させている。海外では、情報技術の先進国として知られるバルト3国のエストニアで導入されている。

 総務省は今年2月、全国5市区町で進めてきたネット投票の実証実験を公開した。職員らが、パソコンとスマートフォンを使って専用システム上で投票する流れを確認。マイナンバーカードで本人確認を終えた後、画面に表示された候補者一覧を見て一票を投じた。

 投票データは、漏えいを防ぐために暗号化され、誰がどの候補に投票したかという情報も、開票までに削除するように工夫されている。

 一方、ネット投票の実現にはサイバー攻撃への対処や、投票が集中した際にシステムダウンを防ぐ仕組みが必要といった課題も残る。政府はまず、海外に住む有権者を対象にネット投票を始める方針だ。

投票に関するQ&A

Q 投票所で感染を防ぐには?

目黒区長選では、投票所の入り口に消毒液が用意された(4月19日)
目黒区長選では、投票所の入り口に消毒液が用意された(4月19日)

  新型コロナの感染経路は、ウイルスのついたドアノブなどに触れた手で口や鼻を触る「接触感染」と、感染者のくしゃみやつばなどの飛沫を口や鼻から吸い込む「飛沫感染」がある。都選管は、投票所で咳エチケットを守り、出入り口に設置されたアルコール消毒液で手を消毒するように呼びかける。帰宅後に、手洗いをすることも大切だ。

 飛沫感染のリスクを下げるため、投票所に行く時はマスクを着用することが推奨される。

 新型コロナ感染予防のための情報はこちら

Q 持参した筆記用具を使いたい

  投票所では、自宅から持参した鉛筆やボールペンを使うことができる。ただ、投票用紙は、原材料にプラスチックが含まれているため、インクがにじむ可能性があるボールペンは控えた方がよさそうだ。自治体によっては、希望者に未使用の鉛筆を貸し出す投票所もある。

Q 投票所が混雑していない時に投票したい

  投票は午前7時から午後8時まで受け付けているが、これまでの選挙時の傾向から、朝の早い時間帯が狙い目だ。立川市が公表している昨年7月の参院選も同じ結果になっている。正午前後は最も集中しやすいため、その時間帯を避けることが感染防止にもつながる。

時間別投票者数の傾向(立川市のホームページより)
時間別投票者数の傾向(立川市のホームページより)

Q 投票日に熱があったらどうしたらいい?

  都選管は「発熱や感染の疑いがある場合は、まず保健所や医師に相談してから判断してほしい」と呼びかけている。投票所に行く前は検温を行い、自分の体調を事前に確認することが、感染を拡大させないための大事な行動といえる。

Q 投票所に行かないで投票する方法はないの?

  告示日の翌日から投票日の前日まで投票できる「期日前投票制度」がある。都選管は混雑緩和を図るため、投票者が分散しやすい期日前投票を推奨している。各自治体では、期日前投票所を増設したり、開設期間を延長したりする方針だ。

 都選管が発表した期日前投票所一覧はこちら

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1285768 0 東京都知事選2020 2020/06/18 17:14:00 2020/07/06 12:43:38 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200615-OYT1I50013-T.jpg?type=thumbnail

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