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期限付き補充立候補、選挙直前できず…公選法の不備が浮上

 長崎市長選に立候補していた伊藤一長市長が銃撃され死亡した事件は、選挙期間中に候補者が死亡した場合の補充立候補や繰り上げ当選など、公職選挙法上の問題点を浮かび上がらせた。与野党から法改正を求める声が出る可能性もある。

 補充立候補は、告示後に候補者が死亡した場合、新たな立候補を認める制度だ。公選法の規定では、国政選挙(衆参の比例選を除く)と地方選挙で、投票の3日前(町村長・町村議選は2日前)までに候補者が死亡すれば、選挙管理委員会は同日午後5時までに補充立候補の届け出を受け付ける。何人でも届け出ることは可能だ。補充立候補があれば、すでに選挙活動を行っていた候補者と、補充候補者による選挙戦が行われ、投開票は予定通りの日程で実施される。候補者を失った陣営が後継候補を出すことが可能となる。

 この仕組みに対し、「補充立候補に期限があることが問題だ」との指摘が出ている。総務省は、補充立候補があったことを有権者に周知させたり、選挙事務に一定の時間がかかったりするため、としているが、補充立候補の期限後から投票開始までの間に候補者が死去し、ほかに複数の候補者がいた場合、残った候補者同士の選挙となる。仮に、有権者が死亡した候補者に投票すれば、その得票は無効票となる。補充立候補の期限には例外がある。首長選で候補者が死亡し、残った候補者が1人だけの時は、投票が5日延期され、補充立候補が認められる。

 こうした補充立候補制について、久間防衛相は17日夜、「3日前を過ぎたら補充が利かない。法律の欠陥が如実に出ている。(候補者を多く擁立する)共産党の候補者が当選してしまう(可能性がある)」と述べ、公選法改正が必要だとの認識を示した。

 参院選挙区選と地方議員選挙では繰り上げ当選が認められていることについても、批判の声がくすぶっている。参院選挙区選などでは、当選者が投票日から3か月以内に死亡した場合、次点の候補者が繰り上げとなる。1998年の参院選直後、参院富山選挙区で当選した自民党の永田良雄氏が急死し、永田氏の半数以下の得票しかなかった民主党の谷林正昭氏が繰り上げ当選した。

2007年4月18日14時19分  読売新聞)
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