「あえて危険冒さない」改憲見据え、同日選見送り公算

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 夏の参院選に合わせて衆院選を行う「衆参同日選」が見送られる公算が大きくなったのは、安倍首相の悲願である憲法改正の実現を見据え、衆院選で議席を減らすリスクを避ける狙いがあるとみられる。同日選に強く反対する公明党への配慮も働いたようだ。

 自民党の二階幹事長は10日の記者会見で、「解散の問題は首相の専権事項だ」と述べた上で、参院選について「単独でも同日選でも必ず勝利するという自信をもって臨んでいきたい」と強調した。菅官房長官は記者会見で「(衆院)解散は首相がすると言えばする、しないと言えばしない」と語った。

 衆参同日選は、参院選に出馬を予定する現職議員らを中心に待望論があった。「衆院選候補の支援組織がフル稼働し、相乗効果で参院選での集票力が高まる」という期待からだ。10月には消費税率の10%への引き上げが予定されており、「増税後は衆院解散しづらくなる」(党幹部)との見方もあった。

 だが、同日選になれば2017年衆院選で得た現有284議席を下回る可能性がある。二階氏は「参院議員のための衆院解散はあり得ない」と主張。同日選の結果、衆院の議席減となった場合、首相の求心力低下は避けられない。

 自民党は1986年と80年の同日選で大勝した。当時は自民党候補同士がしのぎを削った中選挙区制で、「今は個人後援会は弱体化しており、参院選候補の支えにはならない」(ベテラン)と相乗効果を疑問視する声も根強い。

 現在、衆院では自公両党で憲法改正の国会発議に必要な3分の2を確保している。党独自の情勢調査で参院選単独でも敗北は避けられるとの計算が立った以上、「あえて危険を冒す必要はない」(首相周辺)との見方に傾いたとみられる。

 連立政権を組む公明党は、一貫して同日選に反対していた。同日選は支持母体・創価学会の負担が過重になるためだ。山口代表は、同日選の場合は「選挙協力がやりにくくなる」と自公協力の見直しもちらつかせていた。

 公明党の組織票は「1小選挙区当たり2万票」と言われ、選挙基盤の弱い自民党衆院議員は「公明票頼み」が強まっている。自民党が参院選で単独過半数を確保できない場合、安定的な政権運営に公明党の協力は欠かせず、「配慮せざるを得ない」(首相官邸筋)との判断が働いた。

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630603 0 参院選2019 2019/06/11 05:00:00 2019/09/19 15:38:11 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/06/20190611-OYT1I50028-T.jpg?type=thumbnail

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