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Q 参院選選挙区の「合区」とは。
A 隣接する選挙区を統合することだ。参院選の選挙区は、基本的に都道府県ごとに設置されている。しかし、2016年参院選から鳥取選挙区と島根選挙区、徳島選挙区と高知選挙区を、それぞれ一つの選挙区に統合した。
Q なぜ合区しなければならなかったのか。
A 「1票の格差」の是正が目的だ。1票の重みになるべく差が生じないよう、議員1人あたりの有権者数を平等に近づけるには、人口の少ない選挙区の選出議員を減らす必要がある。3年ごとの改選で1県につき少なくとも1人の議員を選ぶ仕組みのままでは、格差是正に限界があった。
Q 参院選挙区の「1票の格差」の状況は。
A 10年参院選は最大格差5・00倍、13年は同4・77倍で、いずれも最高裁が「違憲状態」だと指摘した。合区を導入した16年は同3・08倍まで縮小し、最高裁は「合憲」だとしている。18年の公職選挙法改正で埼玉選挙区の定数2増が決まっており、格差は3倍未満まで改善する見通しだ。
Q 今後の課題は。
A 都市部への人口集中が続けば、さらなる合区を迫られる可能性が高い。「地方の声がさらに届きにくくなる」と懸念する声がある。自民党が昨年まとめた憲法改正の条文案は、4項目の一つに「参院選の合区解消」を盛り込んだ。