[参院選2019]避難先から3時間かけ 震災復興願い1票…期日前投票始まる

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期日前投票所で投票する福島県双葉町からの避難者(5日、福島県いわき市で)=竹田淳一郎撮影
期日前投票所で投票する福島県双葉町からの避難者(5日、福島県いわき市で)=竹田淳一郎撮影

 参院選投開票日の21日に投票に行けない人のための期日前投票が5日、全国で始まった。東日本大震災や西日本豪雨の被災地でも、避難生活を続ける人々が一日も早い復興を願って1票を投じた。広範囲に散らばり、日々の生活再建に追われる被災者のために、各選挙管理委員会は投票機会の確保や投票率のアップに苦心している。

 選挙戦2日目の5日午前、福島県いわき市にある双葉町いわき事務所に期日前投票所が開設されると、長い避難生活を強いられている町民が次々と訪れた。

 埼玉県加須市の自宅で避難生活を送る双葉町の西内重夫さん(76)は、車で約3時間かけて投票所を訪れた。「震災から8年以上たつのに、復興の行方が見通せない。ふるさとに帰りたいので、昔のような町に戻してほしい」と話した。

 東京電力福島第一原発事故の全町避難が唯一続く双葉町(人口約6000人)では、2017年衆院選の全投票数のうち期日前投票が64・95%(全国平均37・54%)、不在者投票も15・24%(同0・92%)を占めた。当日投票を大きく上回る傾向は、東日本大震災後の国政選で続いている。

 避難先から投票に行きやすいように、町は期日前投票所をいわきや郡山市など8か所に設置する。5日のいわき事務所は、最も早い設置となった。当日投票所の3か所よりも手厚い態勢で、開票は同事務所で行われる。町選管の担当者は「当日投票所からは遠い避難先もある。復興にかかわる大切な選挙。期日前や不在者投票所を利用して投票してほしい」と話す。

 大熊町内で開票

 今年4月に避難指示が一部解除された福島県大熊町は今回、解除後初めて町内で開票作業を行う。

 町に暮らす町民は66人。約1万人の町民が県内外で避難を続ける中、投開票日の夜には投票箱が約120キロ離れた会津若松や郡山、いわき市の投票所から、町役場の開票所へ運ばれる。

 自宅の避難指示が解除された高倉ミナさん(82)は、いまも会津若松で避難生活を続ける。知人が戻らないので帰還に踏み切れず、「帰還の環境整備をしっかり進める人に投票したい」と話す。町選管の担当者は「被災者の復興への思いが詰まった投票箱を、確実に運びたい」と話している。

         ◇

 西日本豪雨から1年となる中、町の約3割が水没し約5700棟が浸水した岡山県倉敷市真備まび町では、被災前の約3割にあたる約7200人(5月末現在)が仮設住宅に暮らしている。

 仮設住宅の守屋美雪さん(70)は、浸水して全壊した自宅の再建に追われる。「水害は怖いが、住み慣れた真備から離れられない。治水対策にしっかり取り組んでほしい」と求めた。

無断転載禁止
675547 0 参院選2019 2019/07/06 05:00:00 2019/09/19 15:39:40 双葉町いわき貴事務所に設置された期日前投票所で投票する町の有権者(7月5日午後2時28分、福島県いわき市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190706-OYT1I50009-T.jpg?type=thumbnail

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