[政策分析 参院選2019]<2>消費増税 10%に上げ 導入か反対か

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スーパーの野菜売り場で買い物をする人たち(3日、東京都足立区のおっ母さん食品館北千住店で)
スーパーの野菜売り場で買い物をする人たち(3日、東京都足立区のおっ母さん食品館北千住店で)

 東京都足立区のスーパー「おっさん食品館北千住店」では3日昼、近くに住んでいる独り暮らしの無職女性(82)が、セール品の広告に載った牛乳を品定めしていた。生活は年金が頼りで、消費増税の負担は小さくない。「国は増税で得たお金をちゃんと使ってくれるのかしら」と不安げな表情だ。

 政府が10月に予定する消費税率の10%への引き上げでは、過去になかった軽減税率制度を導入する。酒類と外食を除く飲食料品などが対象になるため、スーパーの商品もほとんどが増税されない。それでも入江輝男店長(63)は「お客さんの家計全体では影響がある。1、2円が勝負の世界だから、財布のひもが固くなると店の売り上げに影響する」と心配する。

 一方、増税を事業拡大の好機とみる動きもある。外食産業では、軽減税率の対象となる出前に参入する動きが活発だ。出前のサービスを提供する「出前館」の運営会社によると、1年前に約1万6685店だった店舗数は、今年6月に約1万9395店まで増えた。

 ラーメンチェーン「幸楽苑」は6月11日から、東京・六本木や横浜市など、1都5県の計22店舗で出前を始めた。10%の消費税がかかる「外食」よりも、家庭外で調理された食事を自宅などで食べる「中食」の需要が伸びるとみて、サービス開始から1か月で平均5%の増収を見込んでいる。

 居酒屋チェーンがテイクアウトの専門店を出すなどの動きも出ている。

         ◇

 消費税率の引き上げについて、自民党は「経済状況で過去2回延期したが、消費は堅調だ。引き上げさせていただきたい」(安倍首相)と訴え、公明党も足並みをそろえる。8%に引き上げた前回2014年に景気後退を招いたため、国民の負担感を和らげる対策を強化した。

 政府は消費増税による負担増を約5・7兆円と想定している。これに対し、軽減税率で約1・1兆円、10月に始まる幼児教育の無償化などで約3・2兆円分の負担を減らした上で、ポイント還元制度やプレミアム付き商品券の発行、減税など約2・3兆円の経済対策を行うことにしている。

 一方、主要野党は国民の間に景気回復の実感が乏しいなどとしてアベノミクスを批判し、消費増税に反対している。立憲民主党の枝野代表は「消費不況が続いている」、国民民主党の玉木代表は「今は家計を温める時だ」と批判している。

 消費税に代わる財源確保について、立憲民主や国民民主、共産、社民党は、企業や高所得者への課税強化を優先すべきだとして、企業の内部留保や企業向けの税制優遇措置、金融資産への課税の見直しなどを提案している。日本維新の会の松井代表は「行政改革で財源は出る」と主張している。

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677869 0 参院選2019 2019/07/08 05:00:00 2019/09/19 15:42:00 スーパーの野菜売り場で買い物をする人たち(3日、東京都足立区のおっ母さん食品館北千住店で)=奥西義和撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190708-OYT1I50013-T.jpg?type=thumbnail

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