[党首走る]政治の安定 外交アピール…自民 安倍総裁 64
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参院選に勝利すれば、11月に首相としての通算在職日数が桂太郎を超え、歴代最長となる。
「米国のトランプ大統領は意外と人の話はよく聞いてくれて、筋が通っているなと思ったら『分かったシンゾウ。協力するよ』と言ってくれるんです」
街頭演説では長期政権下で築いた各国首脳との親密な関係をアピールし、「政治の安定」の大切さを訴えるのが定番となった。
同時に、2012年の政権奪還までの「混乱」を生んだきっかけが自らにあることも、忘れていない。第1次内閣時代の07年参院選では年金記録問題などが噴出し、自民党は歴史的大敗を喫した。自身は2か月後に退陣した。衆参「ねじれ」を生み、1年ごとに内閣が交代する事態を招いた。「悔やんでも悔やみきれない。令和の時代を迎えて、あの時代に逆戻りするわけにはいかない」と声を張り上げる。
過酷な日程を戦い抜く原動力は、「選挙になると旺盛になる」と周囲が驚くほどの食欲だ。遊説先でご当地グルメを味わい、精を付ける。長期政権の自負と12年前の反省を胸に、自民党総裁として前人未到の「国政選6連勝」を目指す。
(政治部 池田慶太)