[政策分析 参院選2019]<3>子育て 無償化や待機児童対策 充実

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 東京都内の会社員の女性(37)は毎朝、1歳の次男を抱っこして満員電車に乗り込む。地元の認可保育所の利用を希望したが入れず、職場近くの認可外保育施設に子どもを預けるためだ。

 利用する保育施設は、オフィスビルの一室で、外で遊べる園庭はない。利用料は月額約7万円。家庭的な雰囲気だが、女性は「長男が通った認可保育所には園庭があり、のびのびと遊ぶ中で成長を実感できた。来年は次男も、そんな保育所に通わせたい」と話す。

 政府は10月から、消費税率の10%への引き上げによる税収増を財源に、幼児教育・保育の無償化を始める。対象は、3~5歳児がいる全世帯と0~2歳児がいる住民税非課税世帯で、認可保育所や認定こども園などの利用料が無償になる。認可外施設でも、親の就労などを要件に、月3万7000円を上限に無償化する。

 女性は「無償化はありがたいが、利用を希望する世帯が増え、次男が来春も地元の保育所に入れないかもしれない。認可保育所の増設や、施設の環境整備を優先してほしい」と訴える。

     ◇

 子育て支援に関する公約の柱は、子育て世帯の家計の負担軽減策と、主要7党全てが掲げる、保育所などに入れない待機児童の解消の2点だ。

 負担軽減策では、自民、公明両党は、10月からの幼保無償化を「着実に実施する」と強調。公明、国民民主党、共産党、日本維新の会は、0~2歳児の世帯にも所得にかかわらず無償化を拡大するとした。

 さらに、公明は、公的医療保険から支給される「出産育児一時金」を、現行の42万円から50万円に増額するとした。国民は、児童手当の支給対象を「15歳」までから「18歳」までに延長し、支給額も一律月1万5000円にすると主張。社民党も、同手当を拡充するとした。維新は、子どもの数が多くなるほど税負担が軽減される仕組みの導入を提案する。

 一方、待機児童解消に向けた施策については、7党全てが、保育施設の増設と、深刻化する保育士不足に対応するための処遇改善を挙げる。共産と社民は、月5万円と具体的な賃上げ額を明記した。立憲民主党と社民は、これらの施策を無償化の開始前に行う必要があるとした。

 そのほか、公明は、柔軟に休暇を取れるよう1時間単位で有給休暇を取得できる制度の導入を、国民と社民は、男性にも一定期間の育児休業を取得させることを盛り込んだ。

 全国の待機児童数は、昨年10月時点で約4万7000人。待機児童の解消は依然として大きな課題だ。将来の社会の担い手を育て、女性の活躍を推進するためにも、子育て支援の拡大・充実に異論を唱える党はない。耳に心地よい公約ばかりが並ぶが、財源や保育の質の確保を含めた実現可能性が問われる。

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679931 0 参院選2019 2019/07/09 05:00:00 2019/09/19 15:41:54 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190709-OYT1I50022-T.jpg?type=thumbnail

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