[政策分析 参院選2019]<6>外交安保…普天間移設 異なる立場

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 沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、移設反対派の市民数十人が連日、資材搬入のために次々とゲートを通過するダンプカーに向け、工事の中止を求めて気勢を上げている。

 「我々は『民意』だ。マキテーナイビランドー(負けてはいけませんよ)」

 8日の抗議に参加した宜野湾市の自営業、屋良朝敏さん(69)は、日米安保体制に反対ではないとしつつ、「負担は全国民で担うべきだ」と語り、米軍施設の約7割が集中する沖縄の現状に憤りを隠さない。

 普天間移設を巡っては、民主党の鳩山政権が県外移設を模索したが、米国も受け入れ可能な代替案は見つからず、日米関係を悪化させた。米軍当局者は、「中国の軍備増強で、米軍が沖縄に駐留する重要性は増している」と語る。

 沖縄の「民意」も反対一辺倒ではない。辺野古商工社交業組合の元会長の飯田昭弘さん(71)は、「国は普天間の早期の危険性除去や国防のために必要だと判断しており、振興策などを条件に前に進めていくべきだ」と話す。

     ◇

 普天間移設について、自民党は「沖縄の基地負担軽減のため、着実に進める」と公約に明記。公明党も「日米で合意されている米軍再編等を通じて負担軽減を実現する」と支持する立場だ。日本維新の会は、公約で「普天間基地の負担軽減」に言及し、理解を示す。

 立憲民主、国民民主、社民、共産の4党は、共通政策として移設工事中止を掲げている。

 普天間移設が重要なのは、基地提供が日米安全保障条約で定められた日本の義務だからだ。一方の米国は、日本を共同で防衛する義務を負う。トランプ米大統領は6月下旬、「米国が攻撃されても、日本は(米国を)助けない」と述べ、条約に不満を示した。

 これに対し、安倍首相(自民党総裁)は、「(集団的自衛権の限定的な行使を認める)安全保障関連法によって、共に助け合える同盟になった」と反論する。公明も、安保関連法の適正な運用を積み重ねて同盟強化を図るとし、足並みをそろえる。維新は、集団的自衛権の行使について日本周辺の米軍防護に限定するなど、要件の厳格化を掲げる。

 一方、立民は、安保関連法の廃止を唱える。国民は安保関連法を廃止し、「領域警備法案」「周辺事態法改正案」を成立させると主張する。共産は安保条約の廃棄を掲げ、社民は経済や文化面での協力を中心にした条約への転換を求めている。

 自民、公明、立民、国民、維新各党は、日米同盟を基軸とするという点では同じだが、個別政策に対する立場は大きく異なる。米国との関係や日本の安全確保にどのような影響を及ぼすか、よく吟味する必要がある。

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689517 0 参院選2019 2019/07/13 05:00:00 2019/09/19 15:41:31 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190713-OYT1I50013-T.jpg?type=thumbnail

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