[政策分析 参院選2019]<9>地方創生…東京集中是正へ 3つの軸

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人通りがまばらな新潟市の古町地域の商店街(12日、新潟市中央区で)=武田裕芸撮影
人通りがまばらな新潟市の古町地域の商店街(12日、新潟市中央区で)=武田裕芸撮影

 新潟市中央区の古町ふるまち地域は新潟県を代表する繁華街。だが、新潟中心商店街協同組合理事長の前川周作さん(49)は「街の衰退を何とか止めてほしい」と、大規模小売店や商店の撤退で閑散とした通りの現状を嘆く。

 住民基本台帳に基づく調査によると、古町地域を含む市中心部の人口は2019年1月現在、5万6374人。この15年間で約7000人も減った。1日の通行者も、市商店街連盟の調査で12万8192人(3月)と、10年前の7割程度。人口減はまちの衰退に直結する。

 古町では10年に北陸資本の百貨店・大和新潟店が閉店し、新潟三越も経営不振で来年3月に店を閉じる。大型店の相次ぐ撤退に、前川さんは「抜本的な活性化策がない」と頭を抱える。

 新潟県の調査では、17年10月~18年9月、新潟市から東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)へは2446人の転出超過となった。

 新潟大工学部3年の西川朱夏あやかさん(20)も東京での就職を希望している。「化粧品会社で働きたいが、新潟には行きたいと思う企業がない」のが理由の一つだ。

     ◇

 政府は、15年度から5年間の地方創生の指針となる「第1期まち・ひと・しごと創生総合戦略」で、東京圏と地方との転出入を均衡させるとの目標を示した。しかし、東京圏では18年の転入超過が13万6000人に上ったことから6月に目標達成を断念している。

 東京一極集中の是正は今回の選挙でも主要課題だ。各党の公約には「かね」「しごと」「ひと」を軸にした地方活性化策が並ぶ。

 自民党は、地方創生推進交付金で自治体独自の魅力づくりを「積極的に支援する」とし、公明党は「拡充する」と踏み込んだ。国民民主党は自治体が自由に使える一括交付金の復活を提示。共産党は地方創生関連の交付金の増額を訴える。

 立憲民主党と国民、共産、社民党は農村部への対策として、農家の経営を安定させるための農業者戸別所得補償制度を盛り込んだ。日本維新の会は社民とともに、地方交付税制度を見直し、国の一般会計を通さない地方共有税の創設を目指すとした。

 移住など「ひと」についての政策では、自民は若者の地方での起業・就業に最大300万円を支給し、出身地に戻る「Uターン」、地方に移住する「Iターン」、出身地に近い地方都市などに移る「Jターン」のUIJターンを推進する。共産はUIJターンの支援拡充を主張し、社民は住宅や子育ても含め総合的に支援すると明記した。

 地方へ移住して活性化に協力する地域おこし協力隊では、公明が現在の約5500人から24年度には8000人にすると具体的な目標数を明示した。共産も隊員と関連予算を大幅に増やすとしている。

 東京一極集中の是正ではまだ目立った成果は上がっていない。より実効性のある政策が求められている。

無断転載禁止
695989 0 参院選2019 2019/07/18 05:00:00 2019/09/19 15:41:06 人通りがまばらな新潟市の古町地区の商店街(12日、新潟市中央区で)=武田裕芸撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190718-OYT1I50023-T.jpg?type=thumbnail

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