[参院選2019 注目区を行く]<9>女性対決 「子育て」前面…福島

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 全国に32ある改選定数1の「1人区」で唯一、自民党候補と野党統一候補がともに女性となったのが福島選挙区だ。東日本大震災からの復興と並び、子育て支援や女性政策の訴えに力がこもる。

 「私は6年ほど保育士の仕事をしました。自分が母親になって、子どもを預ける立場も経験しました」

 野党統一候補で無所属の水野さち子(57)は13日、飾り気のない紺のスーツ姿でいわき市の個人演説会に立つと、自らの経験談を語り始めた。10月からスタートする幼児教育・保育の無償化については、「保育士がいなければ待機児童ができてしまう」と指摘した。

 応援に駆けつけた立憲民主党国会対策委員長の辻元清美(59)は、自民公認の森雅子(54)に矛先を向けた。「相手候補も女性ですけど、ちょっとタイプが違うでしょ。自民党の女性議員は安倍さんのまわりの親衛隊みたいになってる」

 森は首相の安倍晋三(64)に目をかけられ、当選1回だった2012年12月、消費者・少子化相に抜てきされた。女性活力・子育て支援や男女共同参画も担当した。キャリアを重ねた森に対し、野党はあえて同じ女性の水野をぶつけた。

 擁立を主導したのは、16年参院選福島選挙区で自民現職閣僚に勝利した国民民主党参院議員の増子輝彦(71)だ。「わざと女性を出した。ソフトな印象の水野は、森との比較対象にもってこい」と周囲に説明する。

 水野陣営が意識するのが柔らかさだ。政策ビラには「はぐくむ」「うみだす」「いたわる」「やすらぐ」といった表現をちりばめた。

 今回の参院選は、昨年5月に「政治分野における男女共同参画推進法」が施行されて以降、初の全国規模の国政選挙だ。同法は、公職選挙で男女候補者数の均等を目指すことを政党などに求めている。参院選では全候補者370人のうち女性の比率は28・1%。過去最高ながら均等にはほど遠く、福島の戦いが目を引く形になっている。

 ただ、「女性対女性」の構図は「主張が似通う」(陣営幹部)という事情もあり、選挙戦は必ずしも野党側の思惑通りに進んでいるわけではない。

 森にとっても、子育て支援や女性政策は勝負のしやすい土俵だ。演説会で配るビラには「保育料無料化(3歳~5歳)を実現」「乳児用液体ミルクの商品化に尽力」などと「実績」を列挙した。

 「私はまだ子育て中で、下は高校生、上も大学に行ってます。私たちの世代は子育てと介護が一緒に来る。この問題を解決しなければなりません」

 森は12日夜、福島市内での個人演説会に「2児の母として」と書かれたたすき姿で臨むと、自らが関わった子育て支援策をアピールした。党女性局長の三原じゅん子(54)は「女性の皆さんが社会にどんどん進出して、大活躍しているのも、森さんが頑張ったから」と援護射撃した。

 4日の公示前、森の演説は必ずしも子育てや女性政策に力点を置いていなかった。だが、女性対決との状況を踏まえ、森が所属する細田派幹部らが重点的に訴えるようアドバイスした。元総務相の野田聖子(58)や党筆頭副幹事長の稲田朋美(60)ら女性弁士も続々と福島入りし、森を後押しする。

 「野党の戦略ミスだ。女性同士の戦いだから、女性活力などを閣僚として担当していたことはアピールになる」。ある自民衆院議員は自信ありげに語る。

 参院選の投開票まであと2日。全国で候補者がラストスパートに入る。(敬称略、おわり)

 

■福島(改選定数1)

森  雅子 54 自現《2》〈公〉

水野さち子 57 無新 〈立〉〈国〉〈社〉

田山 雅仁 35 諸新

(敬称略、届け出順、年齢は投票日現在、〈〉は推薦・支持政党)

無断転載禁止
697699 0 参院選2019 2019/07/19 05:00:00 2019/09/19 15:44:16 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190718-OYT1I50068-T.jpg?type=thumbnail

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