[参院選2019]7党首ら地球2周半、首相は「1人区」・枝野氏は複数区に

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 与野党7党の党首らは17日間の参院選期間中、支持を求めて全国を駆けめぐった。各党の発表によると、7党首らの遊説距離は、地球2周半に相当する計10万キロ・メートル余りに達した。遊説先を分析すると、各党の戦略が透けて見える。

 「厳しい戦いです。きょう、逆転しようではありませんか」

自民・安倍総裁(東京都千代田区で)
自民・安倍総裁(東京都千代田区で)

 安倍首相(自民党総裁)は20日午前、激戦が伝えられる秋田選挙区から遊説をスタートし、秋田市内でこう支持を訴えた。首相は期間中、改選定数1の「1人区」を重点的に回った。遊説先は北海道から大分までの21都道府県で、移動距離は7党中トップの2万660キロに上った。特に、接戦を演じる秋田と山形、新潟などには2回ずつ応援に入った。

公明・山口代表(東京都墨田区で)
公明・山口代表(東京都墨田区で)

 公明党の山口代表は、公認候補を擁立した7選挙区のうち、重点区と位置づけた埼玉、神奈川、愛知、兵庫、福岡を中心に15都府県を遊説し、1万5824キロを移動した。中でも、総力戦を展開した兵庫には公示日の4日や最終日の20日を含めて4回入り、組織固めに奔走した。

 野党は全国に32ある「1人区」で候補者を一本化したが、党首らの遊説戦略には違いが見られた。

立憲民主・枝野代表(神戸市中央区で)
立憲民主・枝野代表(神戸市中央区で)

 立憲民主党の枝野代表は選挙戦の序盤、東京や神奈川、千葉など複数区の「大票田」を中心に遊説し、党公認候補のテコ入れに力を入れた。1人区の統一候補は無所属が多く、「応援に入っても党の比例票確保につながりにくい」(立民幹部)という事情もあったようだ。

 20日は2人を擁立した東京選挙区で遊説を始め、JR品川駅前で「最後のみなさんの一押しが勝負を決める」と声を張り上げた。移動距離は1万2542キロと6位だったが、最多の24都府県を駆け抜けた。

国民民主・玉木代表(広島市中区で)
国民民主・玉木代表(広島市中区で)

 一方、国民民主党の玉木代表は、同党が擁立を主導した無所属候補のいる1人区を重点的に回り、1人区での議席確保を重視した。選挙戦初日と最終日には、立民が対抗馬を立てた静岡(改選定数2)に入り、現職の議席死守に注力した。遊説先は20都県で、1万6376キロを移動した。

共産・志位委員長(大阪市天王寺区で)
共産・志位委員長(大阪市天王寺区で)

 共産党の志位委員長は、東京、大阪など公認候補を擁立した選挙区をくまなく回り、1万2614キロを移動した。訪問先は21都道府県だった。

維新・松井代表(大阪市中央区で)
維新・松井代表(大阪市中央区で)

 野党共闘と一線を画す日本維新の会の松井代表は、大阪や兵庫を中心に回り、議席獲得を狙う関東にも力を入れた。移動した距離は最短の4769キロだった。

社民・吉川幹事長(大分市で)
社民・吉川幹事長(大分市で)

 社民党は体調不良の又市党首に代わり、吉川幹事長が全国を飛び回った。地元の大分などの九州や東北を精力的に回り、移動距離は2位の1万7872キロとなった。

 香川の有権者数訂正

 総務省は20日、参院選公示日に発表した3日現在の選挙人名簿登録者数(有権者数)に誤りがあり、香川県で122人増えると訂正した。国内・在外を含めた有権者数は1億658万7979人となる。

 

7党が声明

 与野党7党は21日の参院選投票日にあたり、声明を発表した。

 自民…「令和の日本」訴え

 「令和時代の日本の姿」を真摯しんしに丁寧に訴えてきた。災害に強い国創り、全ての世代が安心できる社会保障の実現、憲法改正など様々な政治課題を克服するためにこの選挙に勝利し政治を安定させる。政策も、理念も一致せず、ただ選挙目当てのみで共闘する政党には日本の未来を託すわけにはいかない。

 公明…「政治の安定」重要

 経済を安定軌道に乗せると同時に、世界に例のない人口減少・少子高齢化という課題を乗り越えなければならない。そのためには、自民党と公明党による「政治の安定」という強い基盤が何より重要だ。生活現場と直結した公明党が政権与党の一翼を担うことにより、「政治の安定」は一層強固になる。

 立民…「まっとうな政治」

 「隠蔽いんぺいと改ざん、忖度そんたくと開き直りの政治」を“安定”させて、その手によって消費税増税や改憲論議がなされることを決して許してはならない。国民の暮らしに目を向けた「まっとうな政治」を実現する力は、国民一人一人こそがその手に握っている。新しい政治を創るにはあなたの力が必要だ。

 国民…「家計第一」に転換

 今回の参院選で、国民民主党は「家計第一の経済政策」と「正直な政治」を掲げて戦った。この選挙は、「大企業優先」から「家計第一」へ経済政策を転換する選挙だ。「改ざん、隠ぺいの政治」から「正直な政治」へ転換する選挙だ。そして、新しい政治の扉を開ける選挙だ。国民民主党への支援をお願いする。

 共産…「改憲暴走」止める

 年金、消費税、家計応援、憲法など、私たちが提起した問題が選挙の中心争点となり、共産党への期待と激励の声が広がっている。安倍首相は選挙戦で改憲を前面にすえて訴えているが、共産党をのばすことは、改憲への暴走を止める最も確かな力となる。市民と野党の共闘は選挙戦を通じて、さらに結束が強まっている。

 維新…大阪での行革強み

 国民は政府批判ばかりで対案を出さない野党ではなく、政権交代を担える力のある野党を求めている。日本維新の会は、大阪を行政改革によって立て直した実績が強みだ。増税の前にやるべきことがあると、消費増税凍結、身を切る改革、教育の無償化を訴えたが、政治は結果がすべてだ。国民の審判を待ちたい。

 社民…存続かかった選挙

 「憲法をかす政治」によって、安心して共に生きられる「支えあう社会」をめざし、支持を訴えた。護憲の老舗・社民党にとって、存続がかかった選挙だ。社会党以来の歴史を、村山元党首、土井元党首とともに築いてきた社民党の歩みを、終わらせるわけにはいかない。変えるべきは平和憲法ではなく、安倍政権だ。

無断転載禁止
701032 0 参院選2019 2019/07/21 05:00:00 2019/09/19 15:44:03 最後の街頭演説で支持を訴える安倍首相(20日午後7時36分、東京都千代田区で)=池谷美帆撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190721-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail

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