熱気欠いた戦い…出口調査

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野党協力にばらつき

 読売新聞社と日本テレビ系列各局は21日、参院選の出口調査を合同で実施した。低投票率に終わった今回の選挙で、有権者が投票の際に重視した政策や、改選定数1の「1人区」における投票行動が明らかになった。

 

■批判合戦

参院選で投票する有権者(21日午前、東京都港区で)=吉岡毅撮影
参院選で投票する有権者(21日午前、東京都港区で)=吉岡毅撮影

 出口調査によると、重視した政策は「社会保障」(30%)がトップで、「景気や雇用」(20%)、「少子化対策」(10%)が続いた。ただ、選挙戦では与野党が批判しあう内容が目立ち、年金をはじめとする社会保障制度についての議論は盛り上がりを欠いた。

 一方、安倍首相が争点に掲げた「憲法改正」を重視した人は8%にとどまった。

■共闘成功

 立憲民主、国民民主、共産、社民の各党は2016年の前回参院選に続き、全国に32ある1人区で候補を一本化した。統一候補の内訳は立民公認7人、国民公認6人、共産公認1人、無所属18人。

 出口調査の結果からは、野党統一候補をめぐる選挙協力には、ばらつきがあったことがうかがえる。

 政権批判票を手堅く固めたのは、唯一の現職で国民公認の羽田雄一郎氏(長野選挙区)だ。国民支持層の86%に加え、立民支持層の87%、共産支持層の84%と野党各党の支持層から幅広く支持を集めた。「安倍内閣を支持しない」と答えた人の78%が羽田氏に投票した。

 今年3月に野党統一候補の第1弾となった無所属の永江孝子氏(愛媛選挙区)にも、内閣不支持層の81%が投票した。一定の準備期間を確保できたことで、有権者に浸透したとみられる。

■温度差

 立民公認の選挙区では、国民支持層と他の野党支持層の間で温度差があった。

 石垣のり子氏(宮城選挙区)は立民支持層の96%、共産支持層の92%をまとめた一方で、国民支持層は7割強にとどまった。小田切達氏(青森選挙区)への投票も立民支持層の92%、共産支持層の8割強に対し、国民支持層は8割に届かなかった。国民は先の国会で参院での野党第1党の座を立民に奪われた経緯があり、感情的なしこりが尾を引いた可能性がある。

 国民公認の選挙区では、羽田氏に限らず、立民、国民両支持層の動向に大きな違いは見られなかった。田辺徹氏(石川選挙区)は立民、国民ともに支持層の約8割を固め、犬塚直史氏(佐賀選挙区)も双方の支持層から8割強の支持を受けた。

■共産不発

 政権批判票の受け皿になりきれなかったのが、共産系の統一候補だ。

 共産公認の山田和雄氏(福井選挙区)に投票した内閣不支持層は45%と、全32選挙区の中で最も低かった。不支持層の42%は、自民公認の滝波宏文氏に流れた。共産支持層は約9割が山田氏に投票したが、立民支持層は64%にとどまった。

 共産公認から無所属に切り替えて出馬した中林佳子氏(鳥取・島根選挙区)も、内閣不支持層は54%しか固められなかった。公認を外したためか、共産支持層の支持も8割強だった。

 

無党派 れいわに流れる…比例投票先 野党、票奪い合い

 出口調査によると、支持政党がない無党派層の比例選投票先は自民党が22%と最も多く、立憲民主党も21%で自民に迫る勢いをみせた。これに日本維新の会(13%)、国政選初挑戦のれいわ新選組(11%)が続いた。

 その他の無党派層の比例選投票先は、共産党が9%、国民民主党が6%、公明党が5%、NHKから国民を守る党(N国)が4%、社民党が3%の順だった。

 ふだん支持する政党を出口調査で聞いたところ、自民が40%でトップ。次いで立民13%、公明7%、維新6%、共産6%、国民3%、社民1%となった。

 一方、無党派層は18%で、2017年衆院選(16%)、16年参院選(19%)と、ほぼ同じ水準だった。

 無党派層の比例選投票先で自民がトップに立ったのは、経済の実績などを背景に党の支持層以外からも手広く支持を得たためとみられる。野党各党は老後資金の「2000万円不足」問題などを取り上げたが、立民が主に政権批判票の受け皿の役割を果たした。

 野党は今回、全国に32ある1人区で候補者を統一したのに対し、比例選ではそれぞれ自党への投票を呼びかけた。既成の野党に加え、れいわやN国などが新たに候補者を擁立したことで、批判票を奪い合う構図となった。17年衆院選の無党派層の比例選投票先を見ると、希望の党が22%の支持を集めていた。希望と民進党が結成した国民は今回、支持が伸び悩んだ。立民と、れいわなどに票を奪われ、埋没した。野党共闘と距離を置く維新は無党派層から一定の支持を集めた。

無断転載禁止
701890 0 参院選2019 2019/07/22 05:00:00 2019/09/19 15:46:04 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190722-OYT1I50025-T.jpg?type=thumbnail

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