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立憲民主党の泉代表は26日の衆院予算委員会で質問に立ち、岸田首相との「党首対決」に臨んだ。夏の参院選に向け、公約に盛り込む重点政策のアピールを交えながら対決姿勢を強調したが、首相は無難な答弁に終始し、議論は盛り上がりを欠いた。


「悠長というか、優雅というか。認識を改めていただきたい」
泉氏は、最近の円安傾向についての首相答弁が一般論にとどまると、批判のボルテージを上げた。首相が「円安は事業者、生活者にとって物価の引き上げという大きなマイナスになる」との見解を示すと、泉氏は続けて、「認識が甘い。生活者目線で見ていない。だから『生活安全保障』なんだ」と述べ、参院選で掲げるキャッチフレーズの宣伝につなげた。金融政策の見直しも提案したが、首相は「金融政策は日銀に努力してもらいたい。政府は金融政策に合わせて財政政策を進めていく」とかわした。
立民は、首相を直接追及できる予算委を「終盤国会の最大の見せ場」(馬淵澄夫国会対策委員長)と位置づけ、この日の質疑には長妻昭・元厚生労働相や江田憲司・前代表代行らベテランの論客を並べた。「提案路線」を掲げる泉氏も周辺に「対決するところはする」と意気込みを見せていたが、首相が答弁に詰まる場面はなかった。
泉氏は質疑後、記者団に「大変不満な答弁だ」と首相の姿勢を批判したが、党内からは「首相ペースで終わった。無難に乗り切った首相の『見せ場』になってしまった」(ベテラン)との指摘が出た。