[政策分析 参院選]<1>物価高対策…家計負担 どう軽減

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 家計に重くのしかかる物価高や、ロシアのウクライナ侵攻で安全保障環境が変化したことに伴う防衛費の増額などが、参院選の主要テーマとなっている。各党の公約から課題への姿勢を分析する。

スーパーではタマネギなどの値上がりが目立つ(15日、東京都墨田区のスーパーイズミで)=若杉和希撮影
スーパーではタマネギなどの値上がりが目立つ(15日、東京都墨田区のスーパーイズミで)=若杉和希撮影

 「最近、何もかも高いし、特にこの価格だとタマネギは買えない」

 6月中旬、買い物客でにぎわう「スーパーイズミ」(東京都墨田区)に立ち寄った歯科衛生士、渡辺江里子さん(49)はため息をついた。この日のタマネギは1袋298円。昨年の2倍以上になっていた。しょうゆ、マヨネーズなども軒並み値上がりしている。

 自宅では野菜いためで使うタマネギを長ネギに変えたり、値上がり前に油を買いだめしたりしてしのいでいる。「この状況がいつまで続くのかと思うと先行きが不安になる」と頭を抱える。

 スーパー側も苦しい。仕入れ価格の上昇で多くの商品の値上げを余儀なくされ、売り上げは昨年から約1割減った。五味衛社長(63)は「卸売業者との価格交渉で強気に出られる大手に比べて、うちは交渉力が弱く、安売りがしづらい」と嘆く。

 5月の全国消費者物価指数(総合)は前年同月比2・5%上昇した。上昇率は4月と同じで、消費税率引き上げの影響を除けば1991年12月(2・7%)以来の高い伸びが続いている。このうち食品や電気代といった日々の生活に欠かせないモノ、サービスを示す「基礎的支出」の指数は4・7%上がっており、負担感は重い。

 コロナ禍による物流の停滞や主産地の不作で、輸入に頼る小麦粉などの原材料が高騰し、家計を直撃している。さらに歴史的な円安が値上がりに拍車をかける。物価高に苦しむ生活者への支援策が主要な争点となる。

 与党は公約で、生活の底上げや事業者支援に重きを置く。自民党は、1兆円の地方創生臨時交付金を活用した給食費の負担軽減などを訴える。公明党は事業者への資金繰り支援を盛り込んだ。

 一方、野党は消費税の減税による負担軽減を訴える。立憲民主党は5%への時限的な減税を掲げる。共産党は5%への減税と、大企業や富裕層による負担を求める。日本維新の会は軽減税率の8%から3%への引き下げ、国民民主党は賃金上昇率が「物価プラス2%」に達するまで、消費税率を5%とするよう主張する。

 円安の一因と指摘される日本銀行の金融緩和策については、与党が継続を訴える一方、野党の態度は二分されている。維新と国民が金融緩和維持を訴える一方、立民は「円安放置の金融政策」と批判し、共産は「異常円安をもたらした」として政策の転換を求める。

 大和総研の神田慶司シニアエコノミスト(41)は「各党は支援策を羅列して競っているが、消費者の負担を正確に把握し、本当に困っている人を支援するべきだ。企業が賃上げの原資を増やせるよう、『人への投資』を強く後押しする政策が必要となる」と指摘する。

【最新情報】参院選2022 各地の情勢(特設サイト)
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3112634 0 参院選 2022/06/25 05:00:00 2022/06/25 16:58:30 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/06/20220625-OYT1I50018-T.jpg?type=thumbnail

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