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首相に就いて約9か月。就任前は「平時の宰相」との評がつきまとった。だが、新型コロナウイルス感染拡大や、ロシアによるウクライナ侵攻という「有事」に直面し、「毎日毎日が決断の連続だった」と振り返る。

「コロナとの戦い、平和を守るための闘い、物価高騰との闘い。誰が未来を切り開けるかを問う選挙だ」
街頭演説では、「三つのたたかい」の先頭に立つ覚悟を示す。特に物価高対策には神経をとがらせており、聴衆に丁寧に説明する場面が目立つ。27日は先進7か国首脳会議(G7サミット)でドイツに滞在する。「外交の岸田」を参院選のアピール材料にもしたい考えだ。
現職首相として約9年ぶりに首相公邸に入居した。自転車型トレーニングマシンとダンベルを持ち込み、「自主トレ」に励む。酒豪で知られるが、最近は缶ビール1本に抑え、毎朝の青汁も欠かさない。応援するプロ野球・広島カープの全試合を中継する専用チャンネルとも契約したが、テレビ観戦はしばらくお預けで、「選挙に全力投球」を誓う。
セールスポイントの「聞く力」で世論の風向きを読み取り、方針転換も辞さない姿勢は、野党から「ぶれている」と批判を浴びた。参院選で勝利し、聞く力を実行力に結び付けることができるか。自らも試される一戦に臨んでいる。(政治部 森藤千恵)