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政府・自民党は、終盤戦に入った参院選(10日投開票)で、演説中の失言への警戒を強めている。自民は、報道各社の情勢調査で堅調な戦いぶりが報じられている。ただ、失言が相次げば、一気に自民への逆風につながりかねないとの懸念があるためだ。


失言を巡っては、山際経済再生相が3日の街頭演説で、「野党の人からくる話は政府は何一つ聞かない」と発言した。山際氏は5日の記者会見で、「地域の意見を国政に反映させたいと強調する中で、誤解を招く発言になった」と釈明した。松野官房長官は4日に山際氏を注意した。
4日には、麻生副総裁が街頭演説で、ロシアのウクライナ侵略に関して、「弱い子がいじめられる。国も同じ」などと語った。
自民幹部は、「物価高への不満が強まる中、さらに失言が続けば、有権者から『自民におごりがある』と見られかねない」と話す。岸田首相(自民党総裁)は4日夜、党本部で茂木幹事長らと参院選の情勢を分析し、「1議席でも多く取れるよう最後の1票まで絞り出せ」と指示した。各陣営の緩みを引き締め、ラストスパートに全力を尽くすよう求めたものだ。
立憲民主党の泉代表は5日、岩手県花巻市で街頭演説し、山際氏の発言に関して、「どんな声でも受け止めるのが政治のあり方だ。心の狭い政治になっている」と訴えた。麻生氏の発言についても、記者団に「例えとして大きな間違いだ。撤回すべきだ」と批判した。