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民・維vs自・公…トンネル崩落で公共事業論戦

 山梨県の中央自動車道・笹子トンネル崩落事故を受け、衆院選(16日投開票)の争点として、公共事業を巡る論戦が活発になってきた。

 東日本大震災の教訓も踏まえ、自民党は首都直下地震などに備える「事前防災」のため10年間で200兆円を投資する「国土強靱(きょうじん)化」を主張しているが、民主党や日本維新の会は「バラマキ」との批判を強めている。

 「10年間で200兆円公共事業をばらまく。バケツの水をザルに流し込むようなもので、そんな古いやり方に戻っても意味がない」

 野田首相は7日、東京都豊島区での街頭演説で、自民党の公共事業推進方針を批判した。首相は、公共事業を「2・5兆円減らし、35%カットした」として民主党政権の成果を強調。自民党の「国土強靱化」に対する批判を強めている。

 報道各社の衆院選情勢調査で自民党が単独過半数を獲得する勢いを示す一方、民主党は大幅に議席を減らす厳しい情勢が伝えられており、原発政策や政治改革といった主張に加えて「公共事業」を新たな争点に据え、「税金の無駄遣い」を訴えて劣勢を挽回したい思惑があるとみられる。2009年衆院選で「コンクリートから人へ」とする公共事業批判が注目されたことの再現を図る狙いもうかがえる。

 維新の会の橋下代表代行も7日、北海道での街頭演説で、「公共工事をどんどんやる経済改革には『ノー』だ。税金の使い道を改める」と訴えた。自民批判票の受け皿として、支持拡大を図る狙いがあると見られる。

 ただ、東日本大震災で防災インフラ整備の重要性が指摘され、2日の笹子トンネル天井板崩落事故もあって、国民の公共インフラの維持管理に対する関心が高まっており、3年前の政権交代時のように、公共事業批判が支持されるかどうかは予測しにくい状況だ。

 自民党の安倍総裁は7日、愛媛県鬼北町での街頭演説で、「国が率先してお金を使い、公共投資をしていく。やるべき公共投資はたくさんある」と強調した。安倍氏は笹子トンネル事故に触れ、「耐用年数を超えたトンネルや橋や道路、しっかりと補強していく」とも訴えており、同党は、災害防止や経済対策として必要な公共事業を積極的に行うべきだと主張している。

 公明党も政権公約で、10年間で100兆円規模のインフラ整備策「防災・減災ニューディール」の推進を掲げ、今年度補正予算を10兆円規模で組むことを訴えている。

2012年12月9日11時04分  読売新聞)

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