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衆院選が間近に迫ってきた。1996年から小選挙区比例代表並立制の下で行われた8回の衆院選は、いずれも日本政治史の岐路となる決戦だった。当事者の証言を交えて振り返る。


「『希望の党』を立ち上げたい。私が立ち上げる」
2017年9月25日。東京都の小池都知事が、新党結党と代表就任を発表した。前年の都知事選で支援を受けた若狭勝衆院議員らを中心に準備中だった、国政政党結党の動きを「リセット」(小池氏)したものだ。
この日に予定された安倍首相の衆院解散表明にぶつけて注目を集める狙いだった。華々しい船出だったが、そばで小池氏を見ていた若狭氏は不安を抱えていた。
「解散表明が想定よりあまりに早い。勢いはあるが、準備が間に合わない」
安倍首相は「国難突破解散」と名付けて解散を表明。消費増税の使い道を変更し、国民に信を問うと強調した。
若狭氏の不安は、予期せぬ形で的中する。
「もちろん『排除』はいたします。絞らせていただくということです」
解散翌日の29日。小池氏の一言が波紋を広げた。