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    テレビ

    「アンナチュラル」上質ミステリー…冬の連ドラ座談会

     民放各局の冬ドラマが始まりました。今期もミステリーから恋愛群像劇、コメディーなど力作ぞろい。担当記者による恒例の座談会では、歴史的な大寒波を吹き飛ばすほどの熱い意見が飛び交いました。

    • 「anone」は孤独な少女・ハリカ(広瀬すず、左)が人との出会いを通じて生きる意味を見つけていく
      「anone」は孤独な少女・ハリカ(広瀬すず、左)が人との出会いを通じて生きる意味を見つけていく

      記者票の堂々1位は法医解剖医が主人公の「アンナチュラル」。珍しく全員が★を五つ並べました。「逃げ恥」の野木亜紀子の脚本はいかがですか、キャップ。

      「事件ありき」ではない展開に引き込まれたぞ。期待を込めて今クール一の秀作と言っておく。

      ミステリーとしての完成度がすばらしい。このクオリティーが全話続いたらすごい!

      最初は毒殺事件と見せ、次にMERSウイルスが原因だったという流れになるんだけれど、さらにもう一回どんでん返しがあるとはね。やられたわ。

      謎解きエンタメとしての作り込みは見事でしたが、今期は「anone」が傑作になる予感がします。わかりやすいキャラもおらず、派手さもありませんが、「これぞドラマ」という味わいがありますな。

      社会問題を扱ってきた坂元裕二の脚本。阿部サダヲと小林聡美の会話劇は軽妙だが、重苦しい雰囲気が苦手なのだ。

      その世界に入り込めないとつらいかも。でも影のある役を演じた広瀬すずは、一皮むけた気がする。

      意見が割れたのが「明日の君がもっと好き」と「きみが心にみついた」でした。「明日の君が」はクセの強いキャラばかりで恋の行方が読めません。

      無関係に見えた人物がどんどんつながっていく様子に驚いた。恋愛ものに飢えていたのか、不覚にもワクワクしたぞ。

      えぇ、キャップが恋愛ものを!? 確かに、ゆがんだ登場人物の群像劇をしっかり描いた、井沢満の脚本は見事だけど。

      うーん、ヒロイン茜が嫌な女に見えて、主演の市原隼人以外に感情移入できませんでしたぞ。それにしても「粘着系サイコ男」が多すぎやしませんか。

      「きみが心に」でヒロインの心を支配する先輩(向井理)のことね。向井と桐谷健太のイケメン2人の間で揺れるヒロイン吉岡里帆の姿にイライラする。とっとと、先輩の影を断ち切っちゃえ!

      ひぇぇ(弥)さん、厳しい。でも吉岡の挙動不審キャラは、あれだけかわいいと説得力に欠けるね。

      「カルテット」の自信過剰な女とは百八十度違う役だが、何でも器用に演じるな、と感心はした。

      同じくマンガ原作の「海月くらげ」のヒロインは「クラゲオタク」だそうですが……。

      オタクだと何か問題が? 今期の挙動不審ヒロイン対決は甲乙つけがたく、どちらも振り切った演技で大変よろしいですぞ。

      ヒロインが恋する兄弟の年齢設定以外は、原作にほぼ忠実でおもしろかったよね。

      ベテラン女優2人が競演する「特命刑事 カクホの女」は珍しく女性のバディものだが、狙いが伝わらん。

      みんな厳しいなあ。私はおばちゃんの主人公、嫌いじゃないけどね。

      キャストやストーリーが地味だなぁ。テレ東らしく、とがってほしいよ。

      「FINAL CUT」は、テレビ報道の欺まんを暴くというテーマは野心的ですが、舞台となるテレビ局の描写があまりに古くさくありませんか。

      自戒をこめたのだろうが、テレビ局をここまでひどく描いたものは見たことない。ありえない設定ばかりで受け入れ難い。

      みなさんの辛辣しんらつな意見はドラマ愛ゆえと理解しています。この調子でビシビシお願いします。

    「BG」年代問わぬ楽しさ

      視聴率1位は「BG~身辺警護人~」。木村拓哉主演作ならではの豪華なキャストで、どの年代でも楽しめるドラマ。ただ一連の騒動のせいか、ちょっと疲れた感じが……。

      子持ちで、一見ヒーローっぽくない役だからいいんだよ。でも、描かれた爆弾騒ぎが小ぶりで、期待外れだったね。

      話の起伏が乏しいのです。警備員が警察と緊張関係を保ちつつ、丸腰でクライアントを守る設定は、いくらでもおもしろくなるはずだと考えるのですが。今後に期待です。

      2位の「99.9刑事専門弁護士SEASON2」はシリーズものの安定感がある。深山(松本潤)のパートナーに尾崎(木村文乃)が加わり、群像劇はさらにおもしろくなった。前シーズンは「弁護士VS検察」だったが、今期は「VS裁判官」となりそうだ。

      「もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~」は山田涼介をでる作品で、女子がキュンキュンしそう。3位も納得。

      コミカルな演技に、はまる人もいるんだろうけど、僕はひいた。ごめん!

      タイトルから韓流ドラマっぽいものを予想したが見事に裏切られた。家族のためならコンプライアンスも無視する北沢家だが、反面教師と見れば道徳的かもしれないな。

      兄姉に逆らえない末っ子の悲哀も描かれ、同じ末っ子として感情移入してしまいました。山崎賢人、門脇麦、菅田将暉と旬な俳優がそろった「トドメの接吻キス」はいかがでしょう。

      ミステリーとして見応えはあるが、40代にとっては少々しんどい。途中から「船酔い」した……。

      死んではよみがえることを繰り返すゲーム感覚の軽さを、安っぽく感じるんだ。

      主人公が何度も過去に戻る「タイムリープ」のことでしょうか。これは駄作になりにくい鉄板ネタなのですが。「あの時、ああしていたら今ごろ……」と思ったことのない人はいないはずですから。

      さすが年の功。(石)さんの言葉には説得力ありますね。

      「隣の家族は青く見える」の初回は人物紹介にとどまった印象だったね。

      家族の多様性がテーマですが、夫婦やカップルの描き方に既視感があります。攻めたホームドラマなのにもったいないですな。

      極端な登場人物をそろえ、「ごった煮」感が否めない。不妊治療を取り上げたのは挑戦的ではあるが。

      「妊活」を重いタッチではなく、さらっと描いているのがよかったわ。

      キャップ、そろそろまとめていただけますか。寒くて出無精になりがちな季節だからか、じっくり楽しむ作品が多かったように思いますが。

      うーん。ひねりすぎて、早くも挫折しそうなものもあるが……。

      (笹)氏の「船酔い」は正月にテレビを見すぎた結果のようにお見受けします。読者のみなさん、疲れ気味の記者たちをしゃきっとさせる、パンチの利いた反論をお願いいたします。

    2018年01月29日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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