「皆さんと見る勇気なくて」謙虚に役所広司さん

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実は「だめもと」で出演依頼、「CURE」の黒沢清監督

トークイベントに登場した役所広司さん(左は黒沢清監督)
トークイベントに登場した役所広司さん(左は黒沢清監督)

 映画俳優たちと身近でふれあうことができるのも、映画祭の楽しみです。週末には、活躍を続ける日英の名優が登壇し、ファンたちの質問に答えました。思いがけない素顔に触れることもできました。

 特集上映が行われた役所広司さんは、毎回上映後に登壇し、ゲストを招いてトークイベントを行いました。27日の「CURE」の後は、黒沢清監督とともに登場しました。

 「自身の作品はほとんど見ない」という役所さん。「CURE」も「スクリーンで見たのは一度しかない。今回、本当は見たかったのですが、皆さんと一緒に見る勇気がなくて」と明かし、笑いを誘いました。大俳優ですが、謙虚というか、かわいらしいところがあります。

 本作の公開は1997年。「Shall we ダンス?」の公開翌年で、主演作「うなぎ」がカンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得した年にあたります。黒沢監督は「だめもとでオファーしたら、受けてくれて驚いた。正直言うと、何でもいいから役所さんとやりたかった」と当時を振り返りました。監督の自宅近くのファミリーレストランで、役所さんと何度か脚本の打ち合わせをしたそうです。

 作品ごとに様々な顔を見せてくれる役所さんですが、本作で演じるのは狂気に絡めとられていく刑事役。ダークな面を存分に発揮しています。

 「基本的に『CURE』はワンシーン、ワンカット。監督はテストを重ねないで、早く(撮影に)いきたい。俳優がセリフに安心していく前に、緊張感のあるうちにいきたがった。長いシーンをやる時はしびれますね」と、役所さん。「ワンカットの中で、良い人から悪い人、正気から狂気に変わっていくのをとらえたかった」と黒沢監督は撮影の狙いを語り、それを見事に表現した役者・役所広司の力量をたたえていました。

「次は監督に専念したい」レイフ・ファインズさん

会場からの質問にこたえるレイフ・ファインズさん
会場からの質問にこたえるレイフ・ファインズさん
「ホワイト・クロウ」
「ホワイト・クロウ」

 同日夜には、監督作「ホワイト・クロウ」がコンペティション部門に出品された英国の名優レイフ・ファインズさんが、上映後の「Q&A」に登場しました。

 同作は、伝説のバレエダンサー、ヌレエフの若き日々を描きます。ダンスだけでなく、絵画や彫刻、音楽など、ファインズ監督の芸術に対する造詣の深さを感じました。「今作ではエルミタージュ美術館でも、特別に撮影できた。ルーブル美術館での撮影の時は、すぐ近くに『モナリザ』も展示されていて、自分一人でじっくり『モナリザ』を堪能できました」と、うれしそうに撮影のエピソードを披露してくれました。

 今回、ファインズさんは監督のほか、出演、製作もしています。「編集などほかの分野にも興味がないですか」との会場からの質問に、「私はまだ監督を勉強している段階。もう1作作るなら、今度は俳優をやりたくない。次はプロデューサーもせずに、監督に専念したいです」と本音を語っていました。(文化部 大木隆士)

46265 0 エンタメ・文化 2018/10/29 13:30:00 2018/10/29 13:30:00 2018/10/29 13:30:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181029-OYT8I50029-T.jpg?type=thumbnail

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