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    第31回東京国際映画祭

    若手女性監督15人で「21世紀の女の子」

    やっと生まれた…進出遅れたジャンルへの風穴に

    • 特別上映後の「Q&A」に集結した14人の女性監督。前列中央が山戸結希監督
      特別上映後の「Q&A」に集結した14人の女性監督。前列中央が山戸結希監督

     女性たちのパワーが全開の会見を取材してきました。オムニバス映画「21世紀の女の子」の、若手女性監督たちが集まった「Q&A」です。若さとともに、映画への情熱があふれていました。

     映画「溺れるナイフ」で知られる山戸結希監督がプロデュース。1980年代後半~90年代生まれの15人の女性監督が参加し、それぞれ8分以内の短編映画を制作するという異色のプロジェクトです。橋本愛さんや石橋静河さん、伊藤沙莉さん、唐田えりかさんらが主演しています。

     1日、特別上映された後の「Q&A」には、山戸監督ら計14人の監督が出席しました。これから日本映画界に羽ばたこうという14の才能がスクリーンの前にずらりと並ぶと、壮観でした。

     各短編では「自分自身の性やジェンダーの揺らぎ」をテーマに、恋愛やセックスなどが描かれます。「Q&A」では監督たちがそれぞれ、物語の着想を語りました。恋愛観や恋愛経験のほか、自身が被写体となったヌード写真集やバイト先の中華料理店など、様々なモチーフから想像の翼を広げていったようです。

     竹内里紗監督は「自分が女性監督だと言われることに、すごく違和感を持っていた。外側から求められるイメージと本当の自分との間で悩む人を映画にしようと思った」と、普段から抱く悩みや疑問を作品に込めたそうです。

     ほかに感極まって涙ぐんだり、興奮して話がこんがらがったりする監督もおり、ほかの監督から「落ち着け、落ち着け」と声を掛けられる場面も。どこか初々しい雰囲気がありました。

    • 「21世紀の女の子」 ©21世紀の女の子製作委員会
      「21世紀の女の子」 ©21世紀の女の子製作委員会

     「21世紀の女の子」は来年2月8日公開です。「今日見に来てくださった皆さんと、第一歩をともにできた。やっと生まれた感じです」と山戸監督は話していました。

     映画監督はまだまだ、女性の進出が遅れているジャンルです。カンヌ国際映画祭などでは、女性監督作が少ないことが問題視されました。日本も同じです。この日集った監督たちが、その状況に風穴を開けてくれるかもしれない。自作について熱を込めて語る姿から、そんな期待を抱きました。

     東京国際の会期は3日までですが、2日にはいよいよ各部門の受賞者が発表されます。最高賞のグランプリを争うコンペティション部門には、日本からも2作品が参加しました。稲垣吾郎さんが主演した阪本順治監督「半世界」の受賞はあるのか。角田光代さんの小説を原作とした今泉力哉監督「愛がなんだ」はどう評価されるのか。受賞結果にご注目ください。(文化部 大木隆士)

    2018年11月02日 13時07分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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