家屋片付け、感染症注意…マスク・手袋・換気を
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西日本豪雨の被災地では、浸水した家屋に戻って後片付けをする人も出ている。しかし、流れ込んだ土砂や泥水のため衛生状態は極めて悪くなっており、各自治体は十分な感染症対策を取るよう呼びかけている。
日本環境感染学会は、水害後の後片付け時の注意点として、
▽マスク、ゴム手袋、長靴、ゴーグルの着用
▽屋内にカビが発生している可能性があり、ドアや窓を開けて30分以上換気してから作業する
▽床や壁などは水とせっけんで洗い流す
▽浸水した衣類などは80度の熱水に10分以上つけた後に洗濯
――などを挙げる。
清掃した屋内は扇風機などで乾燥させた後、床や家具、食器などを家庭用漂白剤などで消毒することも求めている。
この時期は、食中毒にも注意が必要だ。水につかったり、停電した冷蔵庫に入っていたりした食品は廃棄する。
広島市の担当者は「市民からは『早く片付けをしたい』との声が寄せられている。十分に注意して作業にあたってほしい」と話した。
食中毒の予防では、せっけんを使った手洗いが基本だが、断水中で水がない時は、おしぼりなどで汚れを落とし、アルコールで消毒する。
また、今回の豪雨では、多くの車が浸水・冠水する被害にあった。水がひいた後、そのままエンジンをかけるとショートを起こして火災が発生する恐れがあり、国土交通省は「自分でエンジンをかけず、販売店か最寄りの整備工場に相談してほしい」と促している。