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    北ミサイル、北海道上空を通過…太平洋上に落下

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    • 北朝鮮の弾道ミサイル発射に関して記者会見を行う菅官房長官(15日午前7時33分、首相官邸で)=大石健登撮影
      北朝鮮の弾道ミサイル発射に関して記者会見を行う菅官房長官(15日午前7時33分、首相官邸で)=大石健登撮影
    • 記者の質問に答える小野寺防衛相(15日午前10時36分、防衛省で)=立石紀和撮影
      記者の質問に答える小野寺防衛相(15日午前10時36分、防衛省で)=立石紀和撮影
    • 北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する安倍首相(15日午前9時26分、首相官邸で)=高橋美帆撮影
      北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する安倍首相(15日午前9時26分、首相官邸で)=高橋美帆撮影

     北朝鮮は15日午前6時57分頃、同国西岸の首都平壌ピョンヤン順安スナンから東北東方向に弾道ミサイル1発を発射した。

     ミサイルは午前7時4~6分頃に北海道上空を通過し、同16分頃に襟裳岬の東約2200キロ・メートルの太平洋上に落下した。日本政府などは、中距離弾道ミサイル「火星12」の可能性が高いとみて、分析を急いでいる。北朝鮮は今回の飛行距離から、米領グアムを射程に収めたことを誇示する狙いがあるとみられる。

     日本上空を通過する北朝鮮によるミサイル発射は8月29日に続いて6回目。弾道ミサイル発射は今年14回目で、事前の発射予告はなかった。北朝鮮は9月3日に6回目の核実験を強行した。

     防衛省などによると、ミサイルは約19分間、約3700キロ・メートル飛行し、最高高度は約800キロ・メートルだった。高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」ではなく通常軌道による発射とみられる。8月29日に発射された火星12とほぼ同じルートをたどったが、飛行距離は約1000キロ・メートル長く、高度は約250キロ・メートル高かった。

     今回、発射されたミサイルについて、小野寺防衛相は「前回の火星12と同じものである可能性を考えている」と述べた上で、「グアムまでの射程がある中距離ミサイルを実験した」との見方を示した。米太平洋軍は中距離弾道ミサイルであるとの初期の分析結果を発表した。

     政府は自衛隊法に基づく「破壊措置命令」を常時発令しているが、国内に落下する恐れはないと判断し、迎撃措置は取らなかった。航空機や船舶への被害や国内への落下物は確認されていない。日本政府は、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議した。

     インドから帰国した安倍首相は15日午前、首相官邸で記者団に対し、「今回も、ミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握しており、万全の態勢を取っていた」と強調。「再び暴挙を行ったことは断じて容認できない」と述べた。日本政府は国家安全保障会議(NSC)を発射直後と首相到着後の2回開き、対応を協議した。

     3日の核実験を受け、国連安全保障理事会は11日、北朝鮮への石油輸出に上限を設けることなどを盛り込んだ追加制裁決議を全会一致で採択した。今回のミサイル発射は、これに反発し、対抗する姿勢を示したものとみられる。

     北朝鮮は7月4日と同28日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」をロフテッド軌道で発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に着弾させた。8月8日には米領グアム周辺に火星12を発射する計画を公表し、その後、島根、広島、高知の各県の上空を通過すると予告した。しかし、北朝鮮は8月29日にグアムとは別方向の北海道上空を通過するルートで火星12を発射した。

    2017年09月15日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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