千島地震「切迫」受け、福島第一「開口部」塞ぐ

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 東京電力は、福島第一原子力発電所の高濃度汚染水流出防止のため、津波対策を強化することを決めた。廃炉作業中の原子炉建屋地下には汚染水がたまっており、津波が流入すると、海に漏れる恐れがある。このため、水が地下に入らないよう、地表や1階の床にある開口部を塞ぐ工事を前倒ししたり追加したりする。

 津波対策の強化は、政府の地震調査研究推進本部が昨年12月に発表した、北海道太平洋側の千島海溝沿いの超巨大地震の長期評価を受けて決めた。長期評価は、マグニチュード8・8以上の超巨大地震が「切迫している」と警告していた。

 東電がこの超巨大地震による津波の高さを計算したところ、福島第一原発では最大10・3メートルとなり、原子炉建屋などが立つ敷地(海抜8・5メートル)が最大1・8メートル浸水する可能性があることがわかった。

 2011年の東日本大震災で炉心溶融(メルトダウン)が起きた同原発1~3号機や、3号機に隣接する4号機では、原子炉建屋やタービン建屋などの地下に高濃度の放射性物質を含む汚染水計約5万トンがたまっている。

 これらの建屋の敷地が浸水すると、階段や送風口、配管の貫通部などの開口部から、建屋の地下に水が流れ込むことになる。汚染水の水位が上昇し、津波の引き波などで海に流出する恐れがある。

 東電はこれまでも、再び津波が来た場合に備え、開口部をふたで塞いだり溶接したりして閉止する工事のほか、仮設の防潮堤建設や高台への非常用電源の配置などの対策を進めてきた。

 しかし、溶融燃料と炉内構造物が混ざった核燃料デブリ(残骸)の取り出しに向けた作業や、増え続ける汚染水への対策などが優先され、1~4号機の開口部計122か所のうち、既に閉止されたのは約半分の60か所にとどまる。

 現在7か所の閉止工事をしているが、地震本部の長期評価を受けて、11か所の閉止工事を半年ほど前倒しし、9か所の工事を新たに追加する。東電の担当者は「超巨大地震の発生が切迫していると判断されたため、対策を急ぐことにした」と話している。

37354 0 テクノロジー 2018/08/19 08:57:00 2018/08/19 08:57:00 2018/08/19 08:57:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180819-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail

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