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    元中学野球部員、被災6人の遺影抱え成人式に

    • 津波の犠牲になった同級生の遺影を持って成人式に参加した旧小友中の元野球部員ら(7日、陸前高田市で)=関口寛人撮影
      津波の犠牲になった同級生の遺影を持って成人式に参加した旧小友中の元野球部員ら(7日、陸前高田市で)=関口寛人撮影

     成人の日を前にした7日、岩手県内各地の自治体で成人式が開かれた。

     11日で発生から6年10か月を迎える東日本大震災の被災地では、当時中学1年だった新成人たちが「震災の記憶を風化させてはいけない。自分たちが地元を背負っていく」と決意を新たにした。

     震災で大きな被害を受けた陸前高田市では、旧小友中学校の元野球部員が、津波で亡くなった6人のチームメートの遺影を手に、成人式に臨んだ。

     小友中の野球部員は震災の日、市中心部に買い物に出かけた1、2年生の8人が津波にのまれた。1年生の村上駿大君、村上慧悟君、戸羽巧君、鷹羽柊斗君、紺野竜君、村上直樹君が今年の式に出席するはずだった。

     元部員たちは小学校の頃からスポーツ少年団で苦楽を共にした仲間だった。練習後も山で鬼ごっこをしたり、カードゲームをしたりするいつも一緒のメンバーだった。「お互いの性格を分かりきっていた」

     しかし、1年生11人のうち、6人が突然いなくなった。元部員たちは教室に遺影を飾り、修学旅行や卒業式にも持参した。全員の名前を書いたTシャツも作った。今は進学や就職で市外に暮らすが、帰省すれば6人の家で仏壇に手を合わせる。成人式では、6人の家族から預かった遺影を抱えて記念撮影した。「自分たちが生きてる時間は、6人が生きられなかった時間。6人の分まで生きる」。そう心に決めている。

    2018年01月08日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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