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「感情労働」は疲れる

「感情労働」という言葉がニュースやインターネットに取り上げられる時は、マイナスのニュアンスで扱われることがほとんどです。
というのも、感情労働に従事することは、心身の疲労に結びつく、いわゆる「職業ストレス」の大きな要因になりやすいためです。
感情をコントロールすることは、私たちに大きな心理的負荷をかける行為であることが心理学で実証されています。ちょっと想像してみると分かります。何かにイライラしたり、頭にきたりした時、その感情をぐっと我慢して抑え込むと、その後、「何とも言えない疲労感」に襲われませんか?
これを仕事として行っている感情労働者は、日々の業務中に、こうした感情的ストレスを受け続けている可能性があるのです。
もちろん、接客業のような典型的な感情労働職から、一時的に感情労働を求められる職場など、職種によって程度は異なります。同じ仕事でも、感情のコントロールが得意な人と苦手な人では、受けるストレスのレベルも異なります。
とはいえ、仕事に関して感じる「何とも言えない疲労感」の一因が感情のコントロールにある可能性は、知っておいた方が良さそうです。
「感情労働」に疲れたら
「感情労働に疲れた」と感じた時、私たちはどのように対処すればよいのでしょうか。まずは、「自分に合ったストレス解消法」を知ることです。
お酒を飲む、家でゴロゴロする、甘いものを食べる、音楽を聴く、友達や家族と過ごす、温泉に行く……。どんなことでも構いません。仕事から離れて、「ありのままの自分自身」でいられる方法があるか、それはどんなものなのかを確認しておきましょう。
そして、もう一つ、ヒントを示したいと思います。
「仕事中に抑え込んだ本当の思いや感情」を、仕事が終わった後、意図的に上手に吐き出す機会を作ってみましょう。聞いてくれる相手がいれば、誰かに話しても良いでしょう。一人でカラオケに行って絶叫するのもありです。
紙やスマホなどに書き出すという手もあります。その時の感情が整理されて、物事を客観的に捉える機会にもなります。書き出したものを誰かに見せる必要はありません(特にインターネットやSNSで公開するのは避けた方がいいでしょう)。あくまでも自分だけのために、「思った通りありのまま」に自分の本心を開放してみると、感情コントロールで蓄積されたストレスの解消に一定の効果が期待できます。
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