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地方自治体の「おもしろ動画」がもはや笑えないワケ

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なおざりにされた「地域ブランド」

うなぎ(画像はイメージ)
うなぎ(画像はイメージ)

 各自治体のPR動画が注目を集めることによって、地方自治体の事例主義が思わぬ方向に働いたと言えそうです。テレビやネットで話題になることだけを追求するかのように、過激な地方PR動画がどんどん増えていったのです。

 実際、こうした動画を見てみると、お笑い番組のようにおもしろいものもあれば、思わず見入ってしまうようなドラマ仕立てのものもあります。アクセス数が伸びればのびるほど、続編の制作へ意欲を燃やす担当者の顔が思い浮かびます。

 そして、いつの間にか、自治体のPR動画は、「話題の動画」や「おもしろ動画」に仕立てることに終始しているかのようになってしまいました。

 16年9月、鹿児島県志布志市の公開したふるさと納税PR動画「うな子」が大炎上したのは、記憶に新しいところです。特産の養殖うなぎをスクール水着の美少女に擬人化し、プールで育てるという映像は、「おぞましい」「センスがない」などの厳しい意見が相次ぎました。海外のメディアもこれを取り上げ、「女性差別」という論調で批判。市はこの動画を削除せざるをえなくなったのです。

 本来の目的だった「地域ブランド」の構築が、なおざりになってしまっているのです。

まず注目を集めたい?

 そもそも「ブランド」はイメージの総称です。そして、ブランドに良い印象を持ってもらうための活動がブランディングです。

 企業ブランドの場合は、経営者のビジョンに従い、どのようなブランドを構築すればいいか明確な戦略が描けます。しかし、「地域ブランド」になると、いくら知事や市長がトップダウンで方向性を打ち出しても、一筋縄にはいきません。もともと多彩な資源やイメージが混在し、地域の人々の価値観も様々なので、どんなブランディングをすればいいのか、混迷する地域が多いようです。

 その結果、ネットやテレビで「すごい!」「おもしろい!」と持ち上げられ、社会の注目を集めやすいPR動画に目が行くことになります。そればかりか、「まず注目を集めないと、どうにもならない」と思い込んでおられるのかもしれません。

 しかし、ネットやテレビが絶賛し、注目しているのは「動画」であって、「地域」ではありません。地方自治体はそのことに一日も早く、気づいた方がいいと思います。

 とはいえ、そもそも知名度の低い自治体を「ブランド」にするには、どうすればいいのでしょう?

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