実は、潔癖性が「キレイ好き」じゃすまない危険

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海外出張から帰った夫を家に入れない

何回も洗わないと気がすまない人も(画像はイメージ)
何回も洗わないと気がすまない人も(画像はイメージ)

 強迫症かどうかを判断する目安になるのが、いわゆる「3倍ルール」です。

 トイレットペーパーの長さが他の人の3倍、手洗いの回数・時間が3倍、歯磨きにかける時間が3倍、風呂にかかる時間が3倍、水道代が一般家庭の3倍……。

 こんな特徴が見られる場合は、強迫症の可能性があります。

 しかし、ある日、いきなり3倍になるわけではありません。

 地元の大学病院から紹介されて、私のクリニックに来られた主婦のAさんの例を紹介しましょう。

 30代のAさんは、こう訴えていました。

 「子どもをもう1人欲しいが、ジカウイルスやサイトメガロウイルス、トキソプラズマの感染が怖い。何度も手を洗う。夫が仕事でよく海外出張するが、行き先が感染症の流行地域だったら、帰国してから1週間は夫を家に入れない」

 普段の買い物でも、気になることがあるそうです。

 「総菜コーナーやパン屋で手前にあるものは、他人の唾液がついているように思える。だから、いつも奥にあるものを取っている。買ってきてから気になったら、食べずに捨ててしまう」

娘を幼稚園の行事に参加させない

 Aさんの行動は、3歳の娘にも及びます。

 「子どもの(せき)や唾液が気になる。幼稚園で山へ行く行事があったが、衛生上、怖いので行かせないようにしている」

 仕事のことも聞いてみました。

 「歯科衛生士の資格をとって働いていたが、3年でやめた。ある日、担当した患者の記録にC型肝炎陽性とあり、それから感染症が怖くなった」

 学生時代のことも教えてもらいました。

 「昔から真面目で、歯磨き、手洗いはいつも念入りにして、保健の先生にもほめられていた。娘にもしっかりやらせています。それが何か問題でも?」

 ついでに、トイレットペーパーのことも聞いてみました。

 「中学生のころは少し長めだったのが、徐々に長くなり、今は3メートルぐらい。途中で水を3回ぐらい流すのは普通」

 話を聞いていると、Aさんは子どもの頃から潔癖性の傾向があったようです。それが、今では夫婦関係や親子関係にも影響を及ぼすようになったのです。

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