「てるみくらぶ」のような格安ツアーはもう限界?

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上位3社はインターネット販売

(画像はイメージ)
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世界の旅行会社の取扱額順位(単位は百万ドル)、ユーロモニター社のデータによりJTB総研作成
世界の旅行会社の取扱額順位(単位は百万ドル)、ユーロモニター社のデータによりJTB総研作成

 今回の「てるみくらぶ」の経営破綻は、その影響が大きかったこともあり、観光庁は再発防止に向けた検討会を発足させた。その議論は〈1〉弁済制度のあり方〈2〉企業のガバナンスのあり方――の二つのテーマのもとに論点が示され、消費者保護と健全な旅行会社の経営について見直しを図るのが目的だ。

 それとは別に、ここでは、「てるみくらぶ」が経営破綻に至ったこれまでの環境の変化から、旅行会社の戦略について整理したい。

 仕入れ環境の変化、新興国の旅行需要の急増、インターネット販売の多様性の三つの要因が「てるみくらぶ」のビジネスモデルの優位性を陳腐化させていったことを前に述べた。しかし、こうした環境の変化を先取りしている旅行会社が、世界の上位に食い込んでいることを我々は知っておく必要がある。

 為替相場により若干の変動はあるが、2015年に世界の旅行会社の取扱額の1位は「エクスペディア」(アメリカ)だった。次いで、傘下にブッキング・ドットコムやアゴダなどの予約サイトを持つ「プライスライン」(アメリカ)、「Cトリップ」(中国)が続き、いずれもオンライン販売の旅行会社が上位を占めた(図)。

 エクスペディアは、1996年にマイクロソフトの旅行予約システム部門として設立され、2015年時点で約8兆円(1ドル=115円)の取り扱いを誇っている(日本最大のJTBは1兆3400億円)。世界75か国以上で事業が展開され、35か国の言語で予約システムが稼働しており、120万件の宿泊施設が登録されている。

4社はビジネストラベル

 4位の「アメリカンエクスプレス」、5位の「カールソンワゴンリー」、6位の「BCDホールディングス」、9位の「フライトセンター」の4社は、主にビジネストラベルマネジメント(以下、BTM)という業務出張のアウトソーシングを取り扱っている。

 出張の手配から精算までの一連の業務を請け負うことで、関連事務(間接経費)を効率化し、出張費(航空運賃などの直接経費)の削減を実現するビジネスモデルである。

 日本ではJTBとカールソンワゴンリーの合弁会社や日本旅行とアメリカンエクスプレスの合弁会社などが事業を行っている(詳細は、高橋一夫編著『旅行業の扉』2013年、碩学舎)。

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