あの暴言議員だけでない…「政策秘書」はつらいよ!

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合格率4~7%…難関の資格試験

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 議員の政策立案をサポートする政策秘書は、国会改革の一環として、1993年の国会法改正で導入された。今年6月1日時点で、衆議院457人(議員定数475人)、参議院231人(同242人)の両院計688人の政策秘書が活動中だ。

 政策秘書になるには、次の四つのいずれかの基準を満たすことが要件となる。

(1)衆参両院が実施する資格試験に合格する。

(2)司法試験、公認会計士試験、国家公務員総合職試験などの難関試験の合格者、博士号取得者。

(3)官公庁や企業、労働組合などの職員として通算10年以上在職し、専門分野における著書などがある。

(4)議員秘書(公設秘書)として10年以上在職し、規定の政策担当秘書研修を受講し、修了証書の交付を受けている。

 ただし、年齢制限があり、65歳以上の高齢者や、議員の配偶者は要件をクリアしていても採用が認められない。

 四つの基準の中で、(1)の政策秘書の資格試験は、国家公務員総合職試験並みの難関で、1次試験が選択式試験と論文、2次の口述試験を突破しなければならない。合格率は各年度4~7%という低率で推移しており、非常に狭き門と言える。

 2016年度は310人の受験者があり、最終的に合格したのはわずか20人だった。合格者の平均年齢は29歳で、最年長が45歳、最年少は23歳だ。今年も7月9日に1次試験が行われる。

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 1993年度から始まった試験の合格者は計635人に達するが、今年6月1日現在で政策秘書として働いている人は85人にとどまる。合格しても議員の面談で採用されない人も多く、「試験組」は政策秘書全体の約12%に過ぎない。残りの9割近くは、秘書経験の長い「ベテラン組」が研修を受けて資格を得て採用されているとみられる。前出のAさんも、このルートを経て政策秘書になった。

 「議員は政策より選挙が大事。高尚な理論を振りかざして雑務をやらない頭でっかちの『試験組』より、雑用から選挙までこなす『ベテラン組』の方が頼りになる」(自民党衆院議員)といった議員心理が、試験合格者の採用を遠ざけているようだ。

 豊田議員の「暴言」を受けていた政策秘書も、過去に複数の自民党議員に仕えたベテラン組の一人だ。議員事務所の内情を知る自民党の政策秘書は、「議員秘書を長年経験しても、民間企業で通用する特別なスキルや専門性があるわけでもなく、転職は難しい。結局、秘書をやり続けるしかないので、採用を決める議員から足元をみられ、無理な要求に応じざるを得なかったのではないか」と分析する。

 「議員秘書に採用してもらいたくて、自ら運転手との兼務を申し出たり、自家用車を提供したりする人もいる」という。かつては採用の条件として、自らの政治資金団体への寄付を求める議員もいたというが、公設秘書に対する寄付の勧誘や要求は現在、法律で禁止されている。

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