有毒「ヒアリ」、パニックを防ぐ三つのポイント

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多くの人の「目」が大切

【ポイント3】私たちができることは?

 まず、あまり神経質になり過ぎないことです。現時点(2017年7月7日)で、日本でヒアリが見つかったのは東京港、神戸港など一部の港湾施設だけです。現段階では、すぐにヒトの生活圏内にヒアリが侵入・定着してくる可能性は低いのです。今、日本国内で一般的に見られるのは、以前から日本にいて普通に生息するアリたちです。

 では今後、見慣れぬアリを発見した場合はどうするか。すぐに殺虫剤や熱湯などをかけるのはやめていただきたいと思います。周辺エリアに十分調査の網を巡らせてからでないと、(港湾施設などから)逃げ出した跡を辿(たど)ることが難しくなり、かえって拡散・繁殖を促進してしまうことになりかねません。

 見慣れないアリがいた場合は、以下のサイトを参考にしながら環境省や地元自治体に連絡してください。

国際社会性昆虫学会日本地区会(JIUSSI)ホームページ:ヒアリに関するFAQ

 ここ数か月の間に、日本で見つかったヒアリ・アカカミアリ侵入の5件(尼崎、神戸2件、大阪、名古屋)のうち4件は、港湾関係者からの「見慣れないアリがいる」という連絡によって把握されたものです。

 私たちアリ研究者や環境アセスメント・コンサルタント会社の研究員、自治体担当者も調査を行っていますが、それには限界があります。多くの人々の目が重要です。ヒアリの特徴を頭に入れて、普段よりもほんの少し、まわりの環境に目を向けていただきたいと思います。

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プロフィル
村上 貴弘(むらかみ・たかひろ)
 九州大学「持続可能な社会のための決断科学センター」准教授。1971年、神奈川県生まれ。茨城大学理学部卒、北海道大学地球環境科学研究院修了。専門は社会生物学、進化生態学、保全生態学。ヒアリの他に農業をするアリやアリの音声コミュニケーションを研究している。

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429977 0 深読み 2017/07/11 07:50:00 2017/07/11 07:50:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20170710-OYT8I50045-T.jpg?type=thumbnail

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