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猛暑克服の切り札?この夏も扇風機が注目されるワケ

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「不自然な風」をなくすために

おなじみのAC扇風機。DCに比べ安価な点が魅力という(東京・新宿のビックカメラ新宿西口店で)
おなじみのAC扇風機。DCに比べ安価な点が魅力という(東京・新宿のビックカメラ新宿西口店で)

 近年の消費トレンドとも言える「二極化」により、扇風機の売れ筋は、価格は高くても高機能なDC扇風機に移りつつある。あるメーカーでは、3万円以上の扇風機の販売台数がこの4年で急増し、全体に占める割合は6%から16%に伸びたそうだ。

 その分、各メーカーは技術開発に余念がない。旋回流による不自然な「うねり」をなくすための工夫もその一つだ。

船のスクリューの軌跡を見ると旋回流がよく分かる
船のスクリューの軌跡を見ると旋回流がよく分かる

 昔の扇風機のファンガード(羽根を覆うカゴ状のもの)と言えば、鳥カゴのような鉄製の細い棒が定番だった。最近のものは、プラスチックの樹脂製だ。これはコスト削減のためではなく、自然な風を作るための工夫だ。ファンガードの小さな枠の1本1本に羽根の回転とは反対方向の角度が付いていて、旋回流を打ち消す仕組みになっている製品も見られる。船の(かじ)のように、気流を制御して整えようというわけだ。

 扇風機の内周と外周で異なる羽根を持つ製品もある。速さが違う二つの風を同時に生み出し、数メートル離れた辺りで二つの風がぶつかり合って旋回のうねりを打ち消し合い、より自然に近い風を生もうというのだ。

 「より自然な風作りを自然から学ぼう」と、生態模倣(バイオミメティクス)の手法を取り入れているメーカーも少なくない。のべ2000キロメートルも飛行して移動するチョウの羽を模して、より静かで自然に近い気流を作ろうとしたり、カモメやアホウドリ、イヌワシといった鳥類やトンボなどの昆虫の羽を模したりと、さまざまだ。

さらなる進化

 人の風に対する感覚は鋭い。ロウソクの炎が揺らがないぐらいの弱い気流も、肌で感じることができるという。DC扇風機の登場は、「ここまでやるか!」と思うほどの微風を送ることを可能にした。

 AC扇風機が全盛の時代には、風量を最弱にしても書類やノートがめくれて不快な思いをする、といった声が多かった。DC扇風機は、書類やノートはもちろん、レシートや領収書などを机に広げていても飛ばされないほどの微風を送ることができる。しかもシームレス(無段階)と言ってよいほど滑らかに風量を変えられるので、あまり不自然さを感じることなく涼を取れるのだ。

 最近は「羽根のない扇風機」も珍しくなくなった。海外メーカーの製品が有名だが、これらは本体の土台の中に小さなファンを内蔵していて、楕円形や円形の「枠」にあるわずかなすき間から風を出している。このわずかな風が、円の内側と外側の気圧差を生み出し、大量の風を送ることを可能にする仕組みだ。

 ちなみに、こうした「羽根のない扇風機」は旋回流ではなく、自然と同じストレートに流れる風を送ることが可能だ。

 家電販売店や量販店を訪れた際は、こうした工夫で生み出された風を、ぜひ肌で感じてみてほしい。扇風機に向かって声を出しても、ほとんど音が震えない機種もあるはずだ。

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