炎上と延焼を繰り返すネットCMの舞台裏

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話題になったのは自治体のPR動画

話題になった大分県のPR動画
話題になった大分県のPR動画

 とはいっても、ネットCMは当初、テレビCMの延長線上にありました。テレビで人気のCMをネットと連動させて「あっ、あのテレビCMだ」と瞬時に注目を集め、販促につないでいく手法です。auの「三太郎シリーズ」やソフトバンクの「白戸家シリーズ」など、携帯電話各社が積極的に展開しました。

 一方、「TVer」は当初、100万ダウンロードを確保したものの、配信される番組は限られており、「人気ドラマが配信されない」という不満もありました。しかし、昨年あたりから状況が大きく変わり始めました。「TVer」にもCMが導入されるようになり、配信番組も増えました。徐々に「見逃したテレビ番組はネットで見ることができる」という“新常識”が浸透してきました。

 これに並行するように、地方自治体のユニークなPR動画が話題になりました。15年9月に公開された岐阜県関市の「もしものハナシ」、同年10月に公開された大分県の「おんせん県シンフロ」、16年3月に公開された滋賀県のPR動画「石田三成」などがその代表例です。これらの動画は、テレビでも取り上げられ、再生回数もどんどん増えて、地方自治体PRの成功例と言われるようになりました。

社会性をまとうネットCM

 企業のネットCMに斬新な手法を探していた広告代理店は、地方自治体のPR動画を分析するようになりました。

 私も、香川県のPR動画「うどん県」の成功で、頻繁に業界関係者に呼ばれ、講演などでPR手法とネット上の波及プロセス、効果分析を紹介しました。

 ちなみにその時、紹介したネットPRのプロセスは以下の通りです。

 SNS(ツイッター)→(まとめサイト)→ネットメディア→マスコミ→ブレイク

 ちなみに、まとめサイトを括弧でくくったのは、昨年11月に発覚したDeNAの記事盗用騒動で信頼を失い、SNSの話題を拡散させる役割が弱くなったためです。むしろ、最近ではネットメディアへ直接、飛び火する傾向が目立っています。

 この過程で何より重要なのは、ネット上の話題がマスメディアに取り上げられることです。お堅いはずの自治体が、なにやらユニークな動画を作ったということで、時代を象徴するトピックとなります。

 テレビや新聞などで話題として取り上げられたとたん、個人的に楽しまれていた動画は一気に社会性を帯びてきます。

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