スタバが「スタバのありそうな街」にある理由

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カフェに求められること

(画像はイメージ)
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 コーヒーチェーンの歴史をざっくりとまとめてみよう。

 

 ◆1970年代:コーヒー専門店ブームによって個人経営の喫茶店が急増

 ◆1980年代:ドトールに代表されるセルフサービスの低価格喫茶の台頭
 ◆1990年代:スタバに代表されるシアトル系カフェの台頭
 ◆2000年代:ブルーボトルコーヒーに代表されるサードウェーブの出現
 

 食の安全・安心財団によると、1982年に1兆7396億円の市場規模があった喫茶業界は縮小の一途をたどり、2011年には1兆182億円まで落ち込んだ。その後、横ばいの期間を経て、15年には1兆1270億円と増加に転じている。

 ピーク時の1980年代に15万4630店あった店舗数は、2009年に7万7036店、14年には6万9983店に減少。7万店を割り込み、ほぼ半減している。個人経営のコーヒー専門店が急速に増えたが、経営が行き詰まり、その数を減らした結果といえる。

 提供する商品やサービスが変化するに従って、利用者側の喫茶店に求めるものも変化しつつある。民間調査会社「リサーチバンク」が行ったコーヒーに関する調査では、「店を選ぶ際に重視すること」について、「コーヒーがおいしいこと」という回答とともに、「店内の雰囲気が良いこと」「居心地が良いこと」という回答も上位を占めるようになった。単においしさを求めるだけでなく、リラックスできる空間や雰囲気が重視されるようになっている。

 もともと喫茶業界は個人経営主体である。チェーン展開している企業も、カフェ単独で経営する企業は少なく、外食、飲料メーカー、卸売りからの参入がほとんどだ。セルフサービス型のコーヒーチェーンは、ファストフードの低価格コーヒーやコンビニコーヒーの影響を受けやすく、価格面での訴求は難しい状況に追い込まれている。

 そこで求められるのが、いつ、どこに、どのような店舗を展開するかである。街を歩いていて、新しい店舗を目にしたら、それは、どこかのコーヒーチェーンが次のステージに進もうとしている戦略なのかもしれない。

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プロフィル
榎本 篤史( えのもと・あつし
 2003年、 ディー・アイ・コンサルタンツ 入社。出店戦略、売上予測の仕組みづくり、売上予測調査など、数多くのコンサルティングに従事。都市型・郊外型の飲食・小売・サービス全般で経営を支援している。14年から取締役社長に就任。主な著書に「すごい立地戦略」(PHPビジネス新書)など。

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