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不本意「中年フリーター」114万人の生きる道

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就職氷河期から中年フリーター問題へ

(画像はイメージ)
(画像はイメージ)

 1990年代前半にバブル経済が崩壊すると、フリーターを取り巻く環境は一転します。

 自らの意思で非正規という働き方を選択していたフリーターも、社会のうねりの中で望んでも、正規の職に就けない層と一体となっていき、その数を急増させました。

 そして、その後の2000年初頭、日本は就職氷河期に突入します。

新卒で就職できなかった学生の多くは、フリーター以外の選択肢がない状況へと追いこまれました。この頃からフリーターは、正規の仕事に就けない雇用形態を指すネガティブな呼称となっていったのです。

 こうして就職氷河期時代にフリーターとして大量に世に出た世代が、35歳を超え、いまや非正規と言われる働き手のボリュームゾーンを占めるようになっています。

 「年収200万円程度で、食費を切り詰めて生活している」

 「40歳になる前に結婚したいが、家族を養っていけない」

 「このまま非正規労働を続け、老後にやっていけるか心配」

 もちろん自ら望んでパートで働く主婦などもいますが、「正規の職員・従業員の仕事がないから」という理由で、不本意ながら非正規の仕事に就いている人にとっては深刻な問題です。

 この「不本意中年フリーター」問題は、「貧困」「孤独」「高齢化」の問題にも直結する社会課題として大きな影を落としています。

立ちはだかるミスマッチ

 中年フリーターをはじめとした非正規の就労者が、不本意ながら仕事に就いている理由の多くは、いわゆる「雇用のミスマッチ」です。

 雇う側と雇われる側の間に、求められるスキルや待遇面で大きな溝が生じ、これまで、そのギャップをなかなか埋められなかったことが背景にあります。

 しかし、この史上空前の人手不足で、企業と労働者の関係性が変わりつつあります。

求人数が求職者数を超えたことで、企業が非正規で働く人たちにも正社員の門戸を開き、待遇改善を進めるといった力学が働きます。

 現に、労働市場で取り残されやすい傾向にあった長期失業者が減少に転じたという厚労省のデータもあります。つまり、長期失業でスキル向上の機会に恵まれなかった労働者にも、労働市場に復帰できるチャンスが巡ってきたのです。

 こういったマクロデータは、「雇用のミスマッチ」が解消されていく流れを予感させてくれるものの、個々の求職者が希望する職に就けるかというと、これは一筋縄ではいきません。

 求職者が「働きたい職場」と求人側が「働いてほしい人」という需給バランスだけでは、語れないのがミスマッチ問題の本質なのです。

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