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感情がコントロールできない

(画像はイメージ)
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 最新の生物学、脳科学の研究事例を紹介しましたが、これを聞くと、「精神科医はきっと上手にイライラを抑えることができるはず」と思われるかもしれません。

 私は、行動療法家・動機づけ面接トレーナーでもあります。最近話題になっている「マインドフルネス」や「アクセプタンス」などの心理療法の使い方も知っているだろうと思われるかもしれません。

 「自分の感情のコントロールができない、どうしたらいい?」

 実際、このように訴える患者さんは多くいます。精神科にかかれば、このモヤモヤとした気持ちをスッキリする手立てがあるはず――そう信じて受診するのでしょう。「精神科・心療内科・メンタルクリニック」という看板は、「精神を病んでいる方は、どうぞ、いらっしゃい(正常な方はお断り)」ということを意味しているのですから、当然です。

 自分のことを「普通ではない」、「治療が必要な精神障害にかかっている」と思っている患者さんの相手をするのはそれほど難しいことではありません。やっかいなのは、「自分は普通だ」「精神障害はない」「治療なんて必要ない」と思っている人の場合です。

 個人的なことになりますが、自分自身が家族のことで随分悩んだ時期がありました(詳細は原井のブログ「○○の父」)。患者の悩みであれば、冷静に対応できるはずが、自分の家族のことになるとそうはいきませんでした。

安全・安心志向と情報化で増える悩み

 現代人が山のように持っている科学的知識は、必ずしも悩みを解決してくれません。仮に、あなたが有名人のスキャンダルに怒りを覚えたとしましょう。

 「モズの雌だって不倫するのですよ。その怒りは、利他的な罰によるもので、脳内で大量のドーパミンが出ていますね」

 こんなふうに、他人から指摘されたらどう感じますか?

 「社会は安全で豊かになりました。だから、不満を持つのはおかしいですよ」

 こう言われても、すぐには納得できないでしょう。

 私たちの社会は、かなりの程度、安全、安心を実現してきました。でも、それだけでは満足感や心の豊かさにはつながりません。むしろ、ある程度の変化とリスクがある環境の方が心に耐性力を与えてくれるのです。

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428586 0 深読み 2017/09/24 11:11:00 2017/09/24 11:11:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20170921-OYT8I50023-T.jpg?type=thumbnail

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