深刻な人手不足が招くバイトの過保護化と店長受難

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面接官の態度が怖かった

(画像はイメージ)
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 サービス業や接客業の中には、根拠のない自信をみなぎらせ、「俺についてこいよ」タイプの店長も少なくありません。

 こういう店長に限って、「丁寧に教えたつもりだったのに……」とか、「せっかく期待していたのに……」と言いながら、バイトにやめられてしまう事態に陥りがちです。

 「辞められ店長」にならないためには、二つのアプローチが考えられます。

【1】採用力を養う

 私たちがバイトスタッフを対象に行ったアンケート調査では、「面接を受ける際に不満に思ったことはありますか?」という質問に対し、2人に1人(50.7%)が「ある」と答えています。

 具体的には次のような不満が上位を占めました。

 

 店長側は、「採用するかどうか」を見極めようという意識が強くあるため、応募者に対して「ここで働くメリット」「どんな仲間と働くことになるのか」「どのような経験が積めるのか」といった仕事の説明や動機付けが十分できていない可能性があります。

 面接を通して、「この職場で働きたい」という気持ちを高めてもらう必要があります。

【2】受け入れ力を磨く

 あるファミリーレストランでは、「ウェルカム・プログラム」というマニュアルを作り、出勤初日のバイトに店長が、会社の理念、職場の雰囲気、仕事の手順などを説明する時間を設けるようになりました。

 教育担当者をきちんと決め、バイトの不安を払拭するようにしました。これにより、1か月の離職率が半分に減ることにつながったそうです。

 たとえ、面接の段階で「ちょっとまだ迷っている」という応募者がいたとしても、受け入れ段階で、「ここで働く」というイメージを描いてもらえれば十分リカバリーが可能なのです。

バイトに辞められてはいけないワケ

 アルバイトの採用については、「やめたら、また新しい人を採用すればいい」と考えていた時代もありました。しかし、この超売り手市場で人手不足が深刻な状況にある中、経験を積んだアルバイトスタッフは生産性向上のカギを握っていることを見逃してはいけません。

 接客、レジ打ち、配膳、陳列といったバイトに任される業務の多くは、ベテランになればなるほど効率が良くなり、サービスの質がアップします。

 同じ業務を1年間続けてもらえれば、後輩の手本となり、指導役にもなるでしょう。数年たてば、店長の補佐役となって、店長不在時に店を任せることもできます。

 短期間にやめたバイトの代わりを補充するということを繰り返していては、店舗としての生産性は一向に上がりません。店長受難の時代にあって、「辞められ店長」の汚名を返上することこそ、人材の定着につながるのです。

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プロフィル
平賀 充記( ひらが・あつのり
 アルバイト・パート専門人材コンサルティング会社ツナグ・ソリューションズ取締役。ツナグ働き方研究所所長( 「ツナケン!」 )。1988年、リクルートフロムエー(現・リクルートジョブズ)入社。「FromA」「タウンワーク」「とらばーゆ」「ガテン」などリクルート主要求人媒体の全国統括編集長などを経て、2014年から現職。著書に「非正規って言うな!」(クロスメディア・マーケティング)、「アルバイトが辞めない職場の作り方」(同、共著)


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428473 0 深読み 2017/09/28 07:28:00 2017/09/28 07:28:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20170926-OYT8I50055-T.jpg?type=thumbnail

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